ネコにも分かる気学入門(Vol.5)

第四章 運命自在の気学活用術

定位で選ぶか回座した星で見るか

目的に応じたエネルギーを活用する
凶方位を避け、相生の星が回座している方位に行くことが、祐気取りの基本です。これを実行するだけで、知らず知らずのうちに、どんどん運は開いていくでしょう。しかし、それだけなら、単に「物事がスムーズに進むようになった」「人間関係がよくなって、快適に毎日を過ごせるようになった」というレベルにとどまります。

やはり、本当の意味で運命を開いていくためには目的を持つことが大切です。目的に応じて積極的な開運法としてさまざまに自在に使いこなすことができるということが、他の占いにはない気学の一番の魅力です。

では、どのような目的の時はどの方位に行けばよいか。この章では、具体的にそれを考えていくことにしましょう。

基本としては、後天定位盤の定位の方位、もしくは回座している九星の象意を見て方位を選びます。たとえば、後天定位盤の四緑木星の定位は東南です。

四緑木星には、事業繁栄・商売繁盛、あるいは結婚・縁談という象意があります(巻末の九星象意参照)。

ですから、自分で事業をなさっている方でどうも先行きが不安な場合、あるいは結婚を考えていながらなかなか事が進まない、または、良い相手に巡り逢わないというような場合、吉方位で東南、もしくは四緑木星が回座している方位に行けばいいわけです。

また、同じ結婚でも現在進行中の恋愛を成就させたい場合は、七赤金星のエネルギーが効果的です。この場合は、吉方位で西、もしくは七赤金星が回座している方位に行くというように使い分けることができるわけです。

では、定位のエネルギーと回座した星の力とどちらの方が強いでしょうか。

一般には五〇%ずつと言われていますが、私の研究では、比率としては六〇~七〇パーセントが定位で、三〇~四〇パーセントが回座する星の働きとなるというのが結論です。

ですから、たとえば六白金星が回座している東北方位へ行った場合、東北(つまり八白土星)の象意が六〇~七〇パーセント、六白金星の象意が三〇~四〇パーセント出ることになります。ただし、前章でも述べたように、意識すればするほど象意が大きく出ますから、特に目的を持って方位を使い分ける場合は、その気構えで臨んでいきましょう。

目的別吉方位

🔳事業繁栄・商売繁盛・結婚運縁談)
  東南、もしくは四緑木星

🔳頭脳明晰・地位・名誉運
  南、もしくは九紫火星

🔳精進努力を厭わなくなる
  西南、もしくは二黒土星

🔳金運(現金)・結婚運(恋愛)
  西、もしくは七赤金星

🔳天の位を得て世の中に貢献する志を成就する
  西北、もしくは六白金星

🔳内的な精神性を養う
  北、もしくは一白水星

🔳家庭問題の改善・性格の改善
 東北、もしくは八白土星

🔳やる気になる・勉強をどんどんする(受験合格)
東、もしくは三碧木星

若者は東をめざせ!

東は五黄中宮の定位盤では三碧木星の定位です。三碧木星には努力、勉強という象意があるので、今まで全然勉強しなかった子供が東の吉方位に行くと、驚くほど勉強するようになります。

あるいは、今まで精進努力してきたことの結果が出て、周囲か認められるという効果もあります。ですから、特に受験を控えている方などは、意識して東、もしくは三碧木星の吉方位を取るとよいでしょう。

ところで、私は、若い方に東もしくは三碧木星以外の大吉の方位を取ることをあまりお勧めしていません。行くとしても、生気(大吉)、比和(中吉)、退気(小吉)を見て、中吉か小吉のときに行ったほうがいいと思います。

若いうちから、あまり大吉ばかりとっていると、何もしなくても物事がスイスイ行ってしまいますから、努力しなくなります。

努力するから実力がつくのであって、運気だけで乗り切れるほど人生は甘くありません。これについては、次章で改めて解説します。

ある高校受験を控えたお子さんを持ったお母さんから、「やはり高校は吉方位で選んだ方がいいでしょうか」と相談を受けたことがあります。しかし、問題はそのお子さんにとっての入学年度の吉方位の範囲に、実力に見合った学校が何校あるかです。

大学進学を考えているなら、たとえ吉方位にあっても商業高校や工業高校、普通科でも偏差値の低い学校に行くというのはナンセンスな話です。

確かに、レベルの低い学校に行けば優等生で学校の先生はチヤホヤしてくれるし、友達にも一目置かれ、充実した三年間を過ごすことができるかもしれません。それはそれで祐気効果ではあるわけですが。

もちろん、自分よりちょっとレベルが高いところで希望にあった学校が吉方位にあればそれに越したことはありませんが、選択肢はグッと狭まります。

たとえ五黄殺でも本命殺であっても、なるべく偏差値の高い学校に行かせるべきです。

もちろん、凶作用は出ますから、厳しい先生にボロカスに言われたり、クラブ活動でしごかれたするかもしれません。灰色の三年間であっても、希望の大学に合格すれば、人生の関門の大事なところは、一つクリアできるわけです。

お年寄りは西で豊かな老後を

では、お年寄りはどの方位の祐気を取ればいいでしょうか。「お年寄りは気が枯れるので東に行って若々しい気を取り入れたほうがよい」という説もありますが、いかがなものかと思います。確かに、三碧木星定位の東の祐気を吸収して、精進努力で頑

張れば、御魂が発動して元気になるかもしれません。しかし、七〇、八〇のおじいさん、おばあさんが、いまさら勉強して、誰か認めてくれるでしょうか。

最近、えらくおばあちゃんが元気になっちゃって、生涯教育とか何とか言いだして、いきなりカルチャーセンターに通いだした。お嫁さんはついて行かなくてはいけないし、家のなかのことにもあれこれ口やかましい。これを、年寄りの冷水というのです。周囲は迷惑な限りです。

一般的な気学の考え方としては、やすらかな老後を送りたいという方には、吉方位のときに西に行くことを勧めています。西は太陽が沈む方位ですから、確かに気は沈みがちですが、七赤金星には「喜び事」という象意があります。食べ物の恵みや女性に関する喜びごと、酒のもてなし。そして何よりお金が入ります。

老後というのはお金がないとやはり心配なものです。お金が入って安定し、楽しい宴席に呼ばれる。

いままで頑張って働いてきたのだから、そういう老後でいいのではないでしょうか。もし、お年寄りが若々しいものを取り戻したいというのであれば、東ではなく一白水星が定位の北に行くことを勧めます。

あるいは、一白が吉方位の方は一白水星が回座した方位に行くといいでしょう。そうすると、穏やかに水気が肝臓から入ってきて精力が回復します。

北は原点に帰るという意味がありますから、多少苦労はあるかもしれませんが、太極を太くし生命力を与えてくれるとともに部下運がよくなります。つまり、目下の人間がよく働くようになるのです。

後継者はこの方位で探す

「年を取ったら東北へは行ってはいけない」という俗説もあるようです。東北の八白土星には「改革」「変化」という象意があるので、お年寄りが行くと、今まで築きあげてきたものが変化してグチャグチャになるというのです。しかし、私に言わせれば、これは大間違いです。

東北は艮宮。定位の八白土星の易象は山で、止める働きがあります。東北に行くと今まで調子良く動いていたのがピタリと止まる。しかし、そこからまた動き出したときに、吉の働きが出てくるのです。けっしてグチャグチャになるのではなく、行き止まりということでもありません。

「仁山智水」という孔子の言葉があります。

「天の炁が静の状態のときには山であり仁。天のが動くときには水となり智」

つまり、天の炁が静の状態が愛であり、動の状態が智恵なのです。

そして、八白土星の象意には、もう一つ別にお年寄りにとって大事なものがあります。それは「後継者」という意味です。

年をとって会社の後継者がいない、家業を継ぐ者がいないという場合、どこに祐気を取りに行くかといえば、東北の他はありません。

私は中小企業の経営者にもよく勧めているのですが、「後継者ができると信じて東北に行ったら、急に娘の縁談がまとまって、娘婿が会社を継いでくれることになった」というような報告をよく受けます。

また、八白土星には、土地、建物、不動産という象意もあります。「動かざること山のごとし」で、お金は結構グルグル回ってきたけれどなかなか貯まらなかったという人は蓄財ができてきます。

これまでいろいろ活動してきた結果として財産ができ、しかもそれを引き継いでくれる後継者が現れるのですから、お年寄りにこそどんどん活用していただきたい吉方位です。

家族和合の大吉方位

八白土星にはもう一つ、対人関係の変化、特に家族関係という象意があります。家庭運ということなら西南および二黒土星ですが、親戚縁者や家族仲がよくなるのが東北、八白土星の働きです。

私は十六歳から気学をやっているので、自分自身でもいろいろな方位の働きを身をもって何度も試しています。なかでも、八白土星の吉方位作用を最も強く感じたのは、三十六、七歳のときのことです。

当時、私は父親と共同で事業をしていましたが、仕事以外はほとんど没交渉という状態でした。

何がきっかけだったか覚えていませんが、何となく言葉を交わさなくなり、お互いに敬遠しあう。父親と息子の間には、よくあるパターンです。しかし、やはりそれではいけないと思い、東京からみて東北に当たる鹿島神宮に父親と一緒に行ったのです。

最初のうちはお互い口を開きませんでした。しかし、旅行となれば環境も変わるので、今まで話せなかったことも言いやすいものです。「いい天気だね」とか「きれいな景色だ」と、ぼちぼち口を開きはじめ、自分が将来どういう道を歩いていく決意であるかということも、ついに話しました。

すると「まあ、お前は母親似で、どのみち四次元に生きているような人間だからしょうがないだろう」ということで自分の生き方を認めてもらえたのです。

それから、いろいろ話すうちに、父親が尊敬している人が私を尊敬していることが分かり、

「やっぱりお前はワシの血を引いている。ワシのほうに似ているかもしれん」という感じで打ち解けていきました。

このように、八白土星を吉方位で取ることによって、それまで冷却していた人間関係、特に家族関係が改善されます。

対人関係、家族関係、後継者問題、財産問題などで悩んだまま死んでしまうと、あこの世に同じ悩みを持ち越して、向こうでも悩むことになるかも知れません。

ですから、特に、お年寄りでこうした問題を抱えている方は、ぜひ東北、八白土星の吉方位を取っていただきたいと思います。

方位を取れば必ずそれまでの運勢の流れに変化が起きます。

しかし、ただ意味もなく変化があるわけではありません。どういう方向に向かっていくための変化なのかをしっかりと意識することです。そうすれば、いっときは休止状態になりますが、再びよいほうに動きはじめます。

雨降って地固まる「離」の作用

「たとえ吉方位であっても、夫婦で九紫火星の方向に行くとケンカ別れになるから行ってはいけないと言われた」という方がいました。

確かに九紫火星は数でいえば「二」で、「二分裂」という象意があります。巻末の九星象意の一覧を見てください。

たとえば、手術というのも二つに切り裂くという意味に通じているわけです。また、九紫火星には「露顕する」という意味もあります。

ですから、吉方位で九紫に行くとガンが早期発見されて手術で切り取ってしまうことができて助かったというようなことが起きるわけです。

「なぜ吉方位へ行ったのに病気になったのか」というようにマイナスの発想でとらえると、このあたりが理解しにくいところでしょう。陽が極まり、大難が小難に変えられるというのが九紫火星の祐気作用なのです。

話を最初の例に戻しましょう。九紫火星には確かに一言で言えば「離」の働きがあります。

十人のグループで九紫火星の方位に旅行に行って、途中で口論になって帰りは二つのグループになったというような話は実際よくあります。では、夫婦で九紫には行かないほうがいいかと言えば、そんなことはありません。

まず、九紫火星の方位への旅行というのは、大変に素晴らしいものになることが多いのです。九紫火星には「高級」という象意もあるからです。高級なホテル、高級なレストラン、美しい自然、素晴らしい人との出会い。

これに対して一白水星は低級という象意ですから、ゴミゴミとした汚いところに行って安ホテルに泊まるということになります。

やはり、水ですから、どうしても低い方に流れるわけです。それも好き好きですが、一般的に言って九紫火星の旅行のほうが喜ばれるでしょう。

では、九紫火星の吉方位に夫婦で行ったらどうなるか。「離」の働きがあるので途中で口論になるということはあるかもしれません。

「あんたなんか嫌いよ」と言って別々のホテルの部屋をとる。しかし、それでお互いのアクが出て、仲直りをし、前よりも仲良くなって帰ってくるのです。

つまり「雨降って地固まる」というアク出し手術の作用があるわけです。ですから、お互いそのことを理解したうえで行くといいでしょう。

これが、方位を使いこなす知恵です。途中でカーッとなって腹が立っても、「これは方位のなせるわざだから人格を傷つけあうのはやめようね」ということで、内面的な充実をはかるのです。

ただし、内面に悪しき思いしかない人というのは、吉方位で取っても「離」の作用が全面に出てダメになってしまいます。これは九紫火星が悪いのではなく、自分の責任です。

グループ旅行は「天道」「天徳」へ

グループ旅行の知恵
夫婦で旅行に行く場合は、互いにとってよい方位を選ぶことが鉄則です。しかし、友達どうしやサークルなどのグループで旅行に行く場合、あるいは社員旅行というような場合、当然ながら、それぞれ本命星が違いますから、ある人にとってはよく、また別の人には悪いということになります。

このような場合、ひとつには、「天道」「天徳」の方位に行くという方法があります。

天道・天徳は、日本神話に出て来る神である須佐之男命の働きが出る方位と言われ、月盤において万民にとっての吉方位とされています。

その方位が自分にとって吉方位である場合には、より一層エネルギーを強めてくれるし、また凶方位の作用を最小限にとどめる働きがあるのです。

天道や天徳の求め方は、かなり複雑ですので、その法則性についての説明は本書では省きますが、九星暦の月盤にはだいたい表記されていますから、参考にしてください。

もちろん、天道・天徳ならば、暗剣殺も五黄殺も関係ないかと言えば、そんなことはありません。

暗剣殺・五黄殺と天道・天徳が重なっている方位へ行くと、まず暗剣殺・五黄殺の凶作用が出て、その後、天の助けがあります。相殺されるのではなく、交互に出て来るのです。

なお、社員旅行の場合は、なによりも社長さんの方位が大切です。会社の方向性というのは九割方、社長の運気で決まります。

その他の人は社員ですから、社長の運気がよくなって会社が発展すれば、それぞれによくなるわけです。幹事の方は、間違っても社長の本命殺など取らないように気を付けてください。

社長の本命殺の方位へ行ったため、旅行先で社長が脳溢血で倒れて、しかし天道・天徳が回っていたので、いいお医者さんに出会って助かった、という話もあります。

グループで旅行に行く場合も、リーダー格の人や言い出した人にとってよい方位であり、なおかつ天道・天徳が回っている方位ならば、だいたい楽しいよい旅行になります。

吉神の働きについて

天道や天徳の他にも、「吉神」と呼ばれる方位は、月徳、天徳合、月徳合、生気、月空など何種類かあります。詳しい暦には、それぞれ記載されていますから、うまく活用してください。

しかし、あくまで基本は凶方位を避けて、自分の本命星と相性のいい星が回ってき方位に行くことです。吉神はそれを補うもの、あるいは、団体旅行などで、やむなく凶方位を犯す場合の抜け道であると考えてください。なお、凶方位を犯した場合は、一刻も早く吉方位をとり直すことをお勧めします。

社員旅行の付き合い方

ところで、世の中、方位を見る人ばかりではありません。「そんなモノは迷信さ」と頭ごなしに決めつける方も現実問題いっぱいいるわけです。

もちろん、アカの他人ならば、暗剣殺を取ろうが、本命殺を犯そうが関係ないかもしれませんが、自分と縁深い方だった場合は、アドバイスしてあげたくなるのが人情でしょう。

たとえば、自分の会社の社長さんが歳破の方位に行く、あるいは、ご主人の社員旅行が五黄殺に決まったというような場合、これは人ごとではありません。

とは言っても、社長に「恐れながら」と申し出るわけにも行かないでしょうし、ご主人の社員旅行の決定を覆せるわけもない。

ご主人を説得するにしても、ご主人には立場がありますから、理解したとしても自分だけ社員旅行に行かないというわけにもいかないでしょう。だとすれば、会社を辞めるのか、ということになります。

こういう問題は、基本的に放っておくしかありません。「大難が小難にまつり変えられますように」と神様にお祈りするしかないわけです。

確かに、歳破の方位を取れば、あちこちに破れが生じ、業績がガタガタになるかもしれません。

しかし、そこで社長が反省して改めるべきを改めれば、また上向きになっていくでしょう。あるいは、社員旅行で行った悪方位の象意が別の機会に大吉方位に行くと相殺される場合もあります。旅行は一回だけではないのですから、あまりヤキモキしないことです。

ご主人の場合、あまり気学の知識を吹き込むと、意識し過ぎて、ご主人だけケガをするということもあり得ます。何度も申し上げているように、意識すればそれだけ大きく象意が出る。

他の人は気学の知識がないので、比較的作用が大きく働かないわけです。

しかし、人間というものは、一度知ってしまうと、もう知る前には戻れません。ですから、そういう場合は言わないのがベター。言うにしても簡単に触れる程度にして、帰ってきたら夫婦で早めに吉方位を取り直すことです。

引っ越しは慎重に

運命を左右する引っ越し大作戦
ここまでは、最も手軽に開運する祐気取りの方法として、吉方旅行を中心に話を進めてきました。しかし、もっと根源的に運命を改善したい、あるいは何かを成し遂げたいと強く考えるならば、目的に合った吉方位へ引っ越しをされることをお勧めします。

というのは、三章で基本的な法則として述べたように、方位には、<時間×距離=効果〉という方程式があるからです。

長距離の引っ越しというのは、一生の間にそう何回もするものではないと思います。しかし、たとえ近くに越す場合でも、住んでいる間は、移転したときの方位の吉凶が働き続けるわけです。

旅行の何十倍、何百倍ものエネルギーを受けることになるのですから、このときばかりは慎重になっていただきたいと思います。

また、家というのは自分の分身のような部分があります。家に住んでいると、その人の息吹体からでる生体エネルギーが部屋や自分の持ち物に移っていきます。

そうして、だいたい一年くらいそこに住むと、「自分の家」という意識が、全体に融合し家相の影響が出始めるのです。

逆に家というのは人が住まなくなるとすぐに荒れます。たとえロクでもない人であっても、誰かが住んでいるだけで家というのは生き生きとしているものです。

専門的には、これを「太極」と言います。だいたい引っ越して六十日で太極ができはじめ、九十日で完成する。

そして、百二十日で定着します。

ですから、前章で述べたように、四ヶ月以上に及ぶ長期の海外旅行で、一か所の定宿に滞在するというような場合は、第二の故郷という感じになり、引っ越したのと同じように、帰りの方位も見る必要が出てくるわけです。

吉方位の見方は、基本的に引っ越しの場合も旅行のときと変わりません。ただし、あくまでも年盤重視です。

そのうえで、月盤、できれば日盤まで見て日取りを決めていただきたいと思います。

引っ越しの場合は、小さな影響も大きく出ます。祐気効果も高いが、凶方位の作用もまた顕著にあらわれるのです。

ですから、じっくりと構えて、周到に準備を進めること。軽々しく動かないのが大原則です。

「月命殺」についての考え方

ここで、「月命殺」「月命的殺」について簡単に触れておくことにします。

本命星が五黄土星で月命星が九紫火星の人を例にしましょう。その方が吉方位をとろうと考えて、東の九紫火星に行こうと思いました。

「火生土」の相生ですから、基本的に五黄土星にとって九紫火星は大吉方位です。

ところがこの場合、月命で見ると、月命星九紫火星の人にとって九紫火星が回座している方位は、「月命殺」ということになります。月命殺の反対の方位(この場合だったら西)が「月命的殺」です。

月命殺や月命的殺の凶作用は、さほど大きくありませんが、多少身体に現れます。旅行に行ったらちょっと体調を崩したり、風邪を引いて帰ってくる程度ですから、あまり気にする必要はないでしょう。

本命星で相生の吉方ならば、むしろ祐気効果のほうが大きいので、普通の旅行では月命殺・月命的殺は見なくて結構です。

しかし、引っ越しは避けていただきたいのです。東ならば三碧木星の定位ですから、この場合は肝臓。その定位の象意にあたる病気の症状が出てきます。

それでも、家相が抜群にいい場合は、引っ越してもいいでしょう。多少体調を悪くしても一年以上したら家相のほうが出てくるので、何とか補えます。

しかし、普通のアパートやマンションに引っ越すのは気をつけたほうがいいと思います。

やむを得ず引っ越しせざるを得ないという場合、月命殺であっても死ぬというほどではありません。本命星で吉方位の祐気作用もあるので、影響は二〇パーセント程度と考えればいいでしょう。

防衛策としては、三碧木星と九紫火星の祐気をなるべく多く取り入れることです。

東の吉方位、南の吉方位へ定期的に旅行するなどの努力をすること。あるいは、病気の治癒をあらわす一白水星の祐気を取り入れることです。

家族で引っ越すときには誰の方位で見るか

独り住まいの方なら問題はありませんが、家族がいろいろいる中で、誰に合わせて方位をとればいいかというのも難しい問題でしょう。

お父さんもお母さんも子供も兄弟も、あるいはお祖父さんもお祖母さんも、皆同じ本命星の家族というのは滅多にいません。あったらあったで、それもかなりの因縁だと思うのですが。

グループ旅行の項で原則を述べましたが、特に引っ越しの場合、家族の誰を中心に見るかと言えば、これは言うまでもなく一家の大黒柱であるご主人に決まっています。

いくら娘が可愛いからといって、娘に合わせて引っ越しをして、お父さんが経営している会社が倒産したら娘の将来はどうなるでしょう。引っ越しは、特に重要な問題ですので、次に留意点をまとめておきます。

<夫婦・家族での移転の場合>
①夫婦ともに、あるいは家族全員にとって吉方位であることが望ましい。それが無理な場合は、原則的には一家の主人の本命星をもとに方位を決める。

②もし家庭の経済的な基盤が、妻やその他の者の収入によって成り立っている場合は、その人の星で見る。

③夫にとって吉方位でも、妻にとって本命殺本命的殺になる方位は、なるべく避ける。月命殺・月命的殺もできるだけ避ける。

④家族の中に七歳くらいまでの子どもがいる場合は、小児殺に気をつける。

⑤家族の中に凶方位への移転になってしまう者がいる場合、その人の健康状態や運気を十分考慮して決める。

※どうしても吉方位に移転できない場合は、なるべく八大凶殺は避けて尅気方位にとどめ、できれば天道・天徳が回っている方位をとる。

凶作用を最小限にとどめる祐気の補い方

しつこいようですが引越しは重要です。家族全体にかかわる問題ですから、気学を勉強されている方が「自分にとっては吉方位だからいいや」というような態度は絶対に慎むべきです。家族の中に反対意見があっても、このときだけは主張するべきでしょう。

それでも、たとえばご主人が会社員で奥さんが何か商売をやっているというような場合は、結局どちらを取るかということになります。

家族の誰かが犠牲にならなければならないわけですが、凶作用を最小限にとどめるために祐気を補う必要があります。

引っ越しほどの効果はありませんが、それに近い働きをする祐気取りの秘伝とされているのが、「次元層」を作るという方法です。

まず年盤と月盤のいいときに吉方位に旅行をして、その後毎月同じ日に同じ場所の同じホテルに泊まるのです。これを一年間続けると、そこに次元の層ができ、引っ越した場合と近いようなエネルギーの状態が構築されるわけです。

その他、年盤、月盤、日盤、時盤全てが吉方位となるときに、金を箱に詰めて三〇センチの深さの穴に埋める「埋金法」、吉方位から持ってきた生木を家のある場所に植える「木気法」などいろいろな方法があります。ただし、これは補い方であって、あくまでも原則は引っ越しであるということは踏まえておいてください。

方位と同時に土地の気を見る

引っ越しで大切なのは方位であることは言うまでもありませんが、この時同時に注意していただきたいのは土地の「気」です。

どんな土地にも歴史があり、以前どのような状態であったかが、その土地に住む人に与える影響が大きいのです。

ですから、たとえば刑場の跡地や古戦場などは、どんな吉方位でも避けるべきです。事故や自殺で人が死んだ土地や、もちろん墓地の跡地などもってのほかです。

最初から知っていれば、誰もそういう土地に住みたいと思いませんが、不動産屋は自分からは言い出さないので注意が必要です。火災のあった土地もいけません。

たとえ人が死んでいなくても、火災は大地のエネルギーの流れを狂わせます。神社仏閣や庚申塚の敷地だったところや、埋立地、河川敷、湿地帯なども凶です。

このような土地にどんな吉相の家を建てたとしても、決して開運しません。家よりもまず土地なのです。

もちろん、家相もいいに越したことはありませんが、問題は、家相以前に、吉方位によい土地の物件を見つけることができるかどうかでしょう。

引っ越しの場合は、泊まり始めた日から、だいたい九割方は方位の効果が現れてきます。家相のほうは、吉方位で引っ越して一年ぐらい使っていると、徐々によい影響が出てきます。

それから、もう一つ。前にどんな人が住んでいたかというのも重要な要素です。非常に仲がよく幸せな若夫婦が住んでいて、子供が生まれて手狭になったのでもっと大きな家に越した、ということなら申し分ないでしょう。

どんなに立派な家でも、事業に失敗した人が手放したもの、抵当に入っていた物件というのはお勧めできません。

落ちぶれた後に入るのは凶で、発展して出た後に入るのは吉。基本的なことですが、案外これを見落とす人が多いものです。

時間と手間はかかりますが、土地の気のよいところ、いい人達が住んでいるところを見定めて土地を決め、そこに吉方位が廻ってくるのをじっと待って引っ越すというのが、一番確実な方法です。

事務所や会社の移転について

事務所を借りるときも同じで、倒産した会社の後というのはやめたほうが無難です。

また、会社や事務所の移転などの場合、どこから方位を見ればいいかという問題がありますが、これは原則としては自分(経営者)が住んでいる家から方位を見ます。家引っ越したばかりで、まだ一ヵ月しかたっていないというような場合は前の家から見ますが、四ヵ月以上住んでいれば、現在の家から見るのが基本です。

会社の場合はそこに住むわけではないので、どの時点から方位の作用が働きはじめるかという問題もあります。

工事に着工したとき、登記をしたとき、荷物を運び込んだとき、オープンをしたとき、開店記念パーティをやったとき。いろいろ考え方はありますが、八割九割方は不動産屋さんから物件の話があったときからすでに効果が出はじめます。

というのは、すでにその時点で意識が強く動きはじめるからです。ただし、「契約を交わしたときからエネルギーが動く」と本人が固く信じていれば、易占霊界の作用が働き、契約を交わした時点の方位作用が大きく働く場合もあります。

また、「その話がどの方位から来たか」という見方もあります。縁談なども、どの方位から来た話かということが大切になります。一般に凶方位から来た話というのは気をつけるべきです。

ただ、五黄殺から来た話というのは、逆にものすごくいい場合があります。

五黄の方位には、すべてを腐らせるエネルギーが強く働きますが、前にも述べたように「陰極まりて陽」で、中から掘り出しものが生まれることがあるのです。

これは、よく気学の専門家が「秘伝」と称しているものです。五黄殺に行けば掘り出し物が見つかるとか、本命殺に行けば元気になるという場合も確かにあります。

しかし、最初のうちはあまり裏技に頼らずに原則をわきまえることが大切です。

家相を見ないほうがいい場合もある

家相についてはここで詳しく説明する余裕はありませんが、同じ方位学の範疇ですから、気学をある程度勉強していれば、家相の本を読んでも理解しやすいと思います。

ただ、家相の場合は八方位を45度ずつに振り分けた正八角形の方位盤を使います。

一宮を三等分して二四方位で見るのが基本で、気学とは方位の範囲が違いますから、注意してください。

新しく土地を買って家を建てる場合は、専門家にしっかり家相を見てもらって図面を引くほうがもちろんベストです。

しかし、借家の場合はやはりどこかに欠けがあります。転勤のためあちこちの社宅へ移るような場合は、家相がどうのと言っていられないのが現実でしょう。

アパートやマンションの場合など、もうどうしようもありません。

そういう場合は、はじめから家相など見ないことです。家相が悪い、家相が悪いと思えば思うほど、悪い影響がドンドン出てきます。

これも、易占霊界の作用と同じことです。アパートやマンションを選ぶ場合は、部屋に入った時、何か気持ちよく感じ、日当たりが良く清々しいと思ったら、そこに決めればいいのです。

しかし、一つだけ、ぜひとも気をつけていただきたいことがあります。

それは、引っ越した後の家の始末です。これを一度にバーンと全部取り壊すと、精神が不安定になり分裂症ぎみになる場合があります。実際に入院してしまうことも少なくありません。

長年住んだ家というのは、自分の霊界なのです。家代々の墓だと思うから墓相の作用が現れるように、家相も自分のだと思うから作用が出くるのです。

引っ越した後、まだ自分の気が宿っている家をいっぺんに壊すと精神に異常をきたすことがあるので注意してください。

家相についての考え方

ところで、家相といえば興味深い話があります。

かなり昔のことですが、ある家相学の大家が、天窓式という、家相の最高峰と言われている家を作りました。

あらゆる文献を調べて割り出し、天の気をすべて吸収するように作られたすごい家です。しかし、そんな素晴らしい家に住んでいても、結局その大家は銃殺されてしまったのですから、皮肉なものです。

また、別の家相の第一人者とされている占いの先生に見てもらって「最高の家相だ」というお墨付きをもらった家が、その一年後に火事で全焼してしまったという例もあります。

最高の家相でも因縁は因縁、あるいは、「陽極まりて陰」という考え方もできなくもありませんが、おかしな話です。

ある有名な気学家がこの話を解説していますが、これも奇妙です。「私が見たところ、家相学上重要な過ちを犯している。家は床が水平でなければならないのに微妙に窪んでいたのだ。だから、丸焼けになったのだ」とおっしゃるのです。

では、床が歪んでいる家はみんな火事になるのでしょうか。こんなものは家相だけで割り切れるものではありません。

家相については、鶴野晴山氏が、一般の人にも分かり易いように基本的なことを書いた本を何冊も出しています。鶴野氏の本はなかなか面白いので、興味のある方は一読されるといいでしょう。

ところで、家には原則があって、まず使いやすく住みやすくなければなりません。使いやすい家が家相もいいとは限りませんが、家相がよければいいというものでもないでしょう。一応の原則を踏まえたうえで、やはり使い勝手が大切で、次にセンスということになるだろうと思います。

住居は気の流れをよくすることが基本だ

家相について、もう少しだけ補足しておきましょう。ご存じの方も多いと思いますが、日本の家相学というのはだいたい張り欠け理論です。

これに対して、中国には三元法という家相学があり、その中に九六居という派があります。陽の極まりが「九」で陰の極まりが「六」。そこに「居る」から九六居と称しているわけです。

気学や奇門遁甲は動くことによって開運しますが、奇門遁甲家の内藤文穏氏は、些子という粒子が上から下に降りているからだという理論を展開しています。

ですから、動くことによって陰陽がスパークして象意が出るというわけです。

これに対して、家相は横になる、つまり寝ることによって縦の些子の動きと十字にスパークして、働きが出てくると考えられています。

すなわち、すべては気の流れなのです。ですから、あまり張りや欠けにこだわらずに家の気の流れを良くしていこうというのが、三元法の家相学です。

簡単な方法をお教えしましょう。三ヵ月に一度くらい部屋をすべて模様替えするのです。家具の位置も全部変えて、自分がもっとも気持ちのいい配置にします。

あまり細かな理屈にこだわることはありません。自分が本当に気持ちがいいと思うなら、それが今の自分をよりよい状態にする気の流れなのです。

ベッドはどういう向 1 きに置いて、どちらを頭にすれば気持ちよく寝られるのか。理屈は分からなくても人間の体そのものが一種の気のセンサーとなっていますから、それに従えばいいのです。

また、部屋が汚れていると、そこで気が淀み、エネルギーの流れが悪くなって凶作用として働きます。家相でトイレや風呂場の位置を問題にするのも、つまりは汚れやすいからです。

とにかく、家中をきれいにしてエネルギーの淀みをなくすことが一番なのです。とあえず窓を大きく開けて新鮮な外の空気をたっぷり入れ、家の中の片付けから始めましょう。

掃除が行き届き、整理整頓されている家に住んでいる方というのは、頭の中も整理整頓されています。すると、自分のやるべきことが、パッと頭にひらめき、すぐに実行できるので、当然、運もよくなるわけです。

押入れや机の引き出しの中のものも引っ張り出して、いらなくなったものは処分する。

必要なものは、いつでも取り出せるように整理する。床をピカピカに磨き、水回りも綺麗にして気の流れをよくする。特に神棚や仏壇がある場合は、常に清浄を保つように気をつけてください。

これだけで運はだいぶよくなるし、まず、気分的にもさっぱりします。

家相をどうすることもできないのなら、一つの方法として、部屋を清潔に保ち、部屋の模様替え、家具の配置替えをして気の流れをよくして気持ちのいい家にする。それによって、悪い家相の作用を最小限にくい止めることができることを知っておいてください。

ほどよく活用することが開運のポイント

引っ越しにも関係しますが、土地の購入と売却について説明しておきましょう。引っ越してそこに住むなら、運命全般に対する方位の吉凶が働きますが、土地に関しては基本的に売買に関する吉凶ということになります。

基本だけお教えしましょう。土地を購入する際、吉方位で手に入れた土地は、値上がして好条件で売ることができます。逆に凶方位で手に入れた土地というのは、どういうわけか周りが値上がりしても、そこだけ値上がりしません。

あるいは、値上がしても、あこぎな業者や暴力団が絡んだりして、結局損をすることになります。

倒産した会社の跡地で何重にも抵当権がついていたり、市街化調整区域で家が建てられなかったり、そういういわく因縁つきの土地を買ってしまうわけです。

結果、トラブルに巻き込まれて神経を消耗して、損をして売るか、損をしても売れずに持ったままで、税金だけ払い続けるというハメになります。

実際に土地を購入するときの方位も大事ですが、もっと大事なのは、話があったときです。

八割ぐらいは話があったときの方位の影響が出てきます。凶方位の土地は、よく調査して大丈夫だと思っても、どこかに落とし穴があるものです。

逆に、吉方位なら値段があがって、売却するときもいい人と巡り会っていい値段で売れます。ただそれが本人の運勢にとっていいことかどうかは別の話だということを付け加えておきます。

バブルの頃、気学に詳しい人は、吉方位のときに無理をしてでも、どんどん土地を買い、いい値段で売れる相手を見つけて儲けては、そのお金でまたバーンと土地を買いました。

こうして儲けた人はたくさんいます。しかし、その後バブルが崩壊して借金を抱えている人もたくさんいるのです。

一回か二回程度なら構わないかもしれませんが、欲心が先に立って気学を応用すると邪法になり、邪法を用いて財産を手にいれると必ずしっぺ返しがあります。

この原理は、運命というものをどう捉らえるかという根本問題とも関係するので、次章で改めて述べていくことにしましょう。

第五章 凶方位必ずしも凶ならず

オールマイティな占いはない

限界を突破する極意
この章では、ある程度気学の勉強を進め、かつ何度か自分で実践し、その効果を試してみたという方を対象に、少し突っ込んだ話をしていきたいと思います。

驚かれるかもしれませんが、占い師によっては、気学で見ると、五黄殺や暗剣殺の方位なのに「大吉方位だから行ってきなさい」と言う人もいます。大丈夫なのでしょうか。

実は、気学で五黄殺や暗剣殺であっても、奇門遁甲では大吉とされる方位もあるのです。

もちろん九宮(気学でいう九星のこと)で悪ければ、悪いところが重複している場合が多いのですが、それを凌駕するほど十干十二支がよければ、行ってもまったく何の障りもありません。

五黄殺だからすべてダメになるはずなのに、逆に極めて良い結果が現れることがあります。気学の勉強だけしている人の常識を覆すようなことが、実際に明確な現象として現れているわけです。

逆に、「大吉方位に行ったのに、どうしてこんな悪いことばかり起きるのだろう」ということも現実にあります。

気学ではよくても、別の要素から見てみて悪ければ、よくないことが起きることもあり得るのです。吉方位の象意は現れるには現れますが、非常に少ないのです。ふつう気学家はこういうことはあまり言いませんが。

では、気学の元になっている奇門遁甲は万能でしょうか。「奇門遁甲大全』の著者三国志で有名な諸葛孔明と言われていますが、おそらくこれは後世の人が言い伝えたものでしょう。

しかし、長い歴史に裏打ちされた高度な技術であることは間違いありません。

奇門遁甲は、大きく分けると、自ら動く場合の「動」の見方と、周囲の状況を黙って見定める「静」の見方があります。

さらに詳しく見ていくと非常に複雑な体系があり、また、それに基づくところの様々な占法があるのです。その一つに陽宅法という一種の家相学があります。

日本でも、この陽宅法をされる方がいて、これがとてもよく当たるのです。同じビルに幾つものテナントが入っているような場合でも、「この部屋は良くない」と言うところは、その通り繁盛していません(お店の場合は、特に入口の位置が重要になります)。

ところが、物事をいかに解決すべきかという場合は、私の知る限りにおいては、相談しても当たらないことが多々ありました。鑑定の経過は正しくても、結論はことごとく狂っているのです。

このように、勉強を進めれば進めるほど、占いというのはわけが分からなくなってきます。結論からいえば、オールマイティな占いというのは存在しないのです。

限界を知ることの大切さ

ところが、気学の勉強をしている人は、気学をオールマイティだと思い、何でも気学で割り切ろうとしてしまいがちです。

四柱推命を勉強している人は何でも四柱推命。家相を見る人は何でも「家に問題がある」と言い、姓名判断をする人は「すべては名「前に現れている」と言います。

確かに名前に運勢は出ますが、オギャーと生まれたときには、ふつうはまだ名前は付いていません。生まれてから二週間以内に命名するのが一般的です。となれば、生まれたときから定まっている星で見たほうが根本的ということになるかもしれません。気学も星ですし、算命学も星です。

ところが、「生まれた時はすでに運命が定まっているからもう遅い」という見解もあるのです。「いい運を持った子どもが生まれてくるのが最高」ということで墓相に凝る。中国の地理風水も、基本はそうした発想です。

では、どういう土地がいいのでしょうか。地形の見方はいろいろ細かいルールがありますが、最高とされている土地からは米土というピンク色の土が出てきます。

そして、三〇分くらいすると、それがスーッと消えてしまうのです。それが「神居ますところ」の印とされています。

こうした占法は、弘法大師や伝教大師の頃にはもう日本に伝わっていました。このような技術を駆使して、当時は都にふさわしい地形を探し求めて設定したようです。

中国の発想では、そういう土地にお墓を作るのが最高とされています。

四柱推命の問題点

また、韓国には「地観」という独特の墓相師がいます。以前私が韓国に行って前の李妃殿下とお会いしたとき「ぜひ、お墓に来てください」と言われ、李王朝のお墓に案内されました。霧がかかった山の中で、あたりの地形は全然見えませんでしたが、地観に通じた霊能者が「ここだ!」と言うところにお墓を作ると、子々孫々が繁栄するということです。

確かに墓相というのは子孫に影響します。子どもができなかったり、男の子が生まれないという場合は、墓相を見ることも大切です。

と言っても、別に土の下に先祖の霊が眠っているわけではありません。お墓というのは単に石が立っているだけのものですが、人々がお墓として尊重する。思いを込める。そうすることによって一つの霊界ができるのです。前にも触れたように、これは家相にも言えることです。

いろいろな占いがあり、それぞれに根拠があります。しかし、いずれも決してオールマイティではありません。

だから、別の見方をすればこうなる、また、別の見方をすればこうなる、ということになるわけです。どの見方をすればいいのか。頭で考え、勉強すればするほど混乱して分からなくなります。

たとえば、その人が本来、どういう資質や運命を持っているかということ、つまり、先天運に関して、気学はハッキリ言って四柱推命にはかないません。

四柱推命のほうが圧倒的に詳しく正確です。ですから、ある程度気学を勉強していくうちに、本来の命運命式に対して、いま一つ深く突っ込んだことを知りたくなって四柱推命の勉強を始めるというパターンがあります。

この本の最初に申し上げたように、四柱推命は、オギャーと生まれた瞬間の木火土金木はどうであったかという観点に立って、年、月、日、時間の四つの干支バランスから運命を見ます。

四柱推命の的中率は九〇パーセント以上とも言われていますが、それは生まれた瞬間にその人の運命の大半は決まっており、それを細かく見ているからです。

しかし、生まれたときに運命が決まっていて、その通りに人生が運んで行くのだとしたら見ないほうがいいということにならないでしょうか。

努力してもなるようにしかならないならバカバカしいし、神様に祈ったところで、どうしようもないわけです。

先天運というものに目を向けると、どうしてもこうした悲観論に捕われてしまいがちになりますが、もちろん、先天の運命は後天の努力によって改善していくことができます。

その努力の方向性を知ることにこそ意味があるのです。ところが、四柱推命にはその改善法が明示されていません。ですから、ある程度勉強を進めていくと、それをどうやってプラスの方向に導いていったらいいかという限界に気付くことになるのです。

根底的に働く徳と業の作用

そこで再び気学の出番です。何度も申し上げているように、気学というのは、他のいろいろな占いと比べて、一番てっとり早く具体的に開運していくのに有効な方法です。これは断言してもいいでしょう。

ところが、気学を一生懸命勉強しても、本人はなかなか吉方位が取れないという場合があります。

ようやく、無難な星が回ってきて、満を持して引っ越しをしたら最悪家相だった。どんなに勉強しても、どうしても具体的な開運に結びつかないという方も中にはいるわけです。

これはどういうことか。実は、開運法といっても、その根本には目に見えない徳分があるということが前提となるのです。

無形の徳分がなければ、どんなに方位を見ても、あまり効果はあがりません。

易経に「積善の家には必ず余慶あり、積不善の家には必ず余殃あり」とありますが、要するに「家系の因縁」です。前世で徳を積んでいる人は、相応に余慶があるよい因縁の家に生まれ、逆に悪業を犯し業を積んでいる人は、相応に余殃ある悪い因縁の家に生まれてきます。これを「相応の理」と言います。ですから、親を恨んでも運命を呪ってもしかたがないのです。

因縁というと、悪い意味にばかり受け取られがちですが、「因(原因)」があり、「縁」に従って、「果(結果)」ができるというのは、宇宙の法則です。

すなわち、先天運と言い、後天運と言っても、すべて因縁で構成されているのです。後天的な努力で改善できるのはその三割程度であり、前世の因縁というのは動かしがたいものとして引き受けなければならないわけです。

実際、徳分を備え、生まれながらに強い運勢を持っている人というのは、五黄殺へ行ってもピンピンしています。本命殺へ行っても、ちょっと咳き込む程度です。

そういう人は、たとえば四柱推命で見ると、確かにものすごく強い星の元に生まれているようです。

では、なぜ、そういう星の元に生まれたかといえば、前世にそれだけの徳分を積んでいるからに他なりません。不思議なもので、そういう人というのは、別に気学の知識がなくても、自然によい方位に引っ越しをします。たまたま買った家が吉方位で、最高の家相だったりするのです。これが本人の無形の徳分の有無です。

最後の一厘を決めるものは

はっきり申し上げれば、占い師や気学家というのは、それだけの徳分は持っていません。運命に対して興味を持つ人というのは、自分自身、何かうまくいかないことがあって、それを克服しようとして易や占いに凝っていくというケースが圧倒的です。最初から運のいい人というのは、気学などやらないでしょう。

私はいろいろな気学家や他の占法の大家と直接会って話をし、疑問点をぶつけ、それなりの解答を得てきましたが、占いの大家と称する人というのは、だいたい我が強いもので「自分のところが最高だ」と思っています。

自信を持つのは結構ですが、あきらかな矛盾点を指摘されてもなかなか認めようとはしません。ある意味では宗教と同じようなところがあると言ってもいいでしょう。

いわゆる「精神世界」に関わる人間というのは、どこか偏りがありますが、占い業界というのは、はっきりいって相当に胡散臭い業界です。

やっている人の顔もどんどん胡散臭くなってくる。目元涼しく清々しい顔の占い師というのは、滅多に見当たらないのではないでしょうか。

だいたい、あれこれ判断しようと思いながら人を見ているのですから、よほど謙虚状態を心掛けていても、どこか狂ってくる部分があります。

これは、プロの鑑定家のみに言えることではありません。アマチュアの方でも、占いにハマるとどうしてもそういう傾向が出てきます。

どこか現実世界に足がつかず、斜に構えて人を見るようになりがちです。そういう意味でも、気をつけなければいけないポイントを押さえ、限界を知ることは大切なのです。

では、徳分が少ない人は、絶対に開運できないのかと言えば、そんなことはありません。凶方位を取らされたことが試練となり、それを乗り越えたときに業が晴れて、自然に吉方位に行けるようになるのです。

そこで凶が吉に変わるわけですから、方位のよし悪しというのは、必ずしも絶対的なものではありません。

故に、気学を学ぶ方には、ぜひ「吉方必ずしも吉ならず、凶方必ずしも凶ならず」という言葉を心の奥にとどめておいていただきたいのです。

徳分の有無だけではなく、本人の努力が何より重要で、そこに神仏のご加護がプラスされます。どんな占いも九分九厘までで、ある程度は当たりますが、最後は徳分の有無と本人の努力で決まるのです。

凶方位必ずしも凶ならず

運命の基本法則と開運の哲学
もう亡くなりましたが、中村文聡という素晴らしい骨のある気学家がいました。

「凶殺方位と言うが、いったいその凶作用はどれだけ続くのか。気学家として命を賭けて見極めよう」と考えて、自ら五黄殺に引っ越したのです。弟子も師匠に続けということで、それぞれ、暗剣殺や本命殺、本命的殺などに引っ越しました。

その結果、内臓が悪くなって入院したり、弟子たちも惨々な目にあったようです。

そうした状態が続くこと十一年と半年。ところが、十一年七ヵ月目に体も元気になり、中村文聰の名前がバーッと有名になりました。弟子たちも、それぞれに霧が晴れるように前よりも素晴らしく開運していったということです。

ということは、一般に凶殺への移転は一生苦しむと言われていますが、どんな凶作用も十二年は続かないのです。

ここに救いがあります。五黄殺や暗剣殺で苦しんだ分だけ、目に見えない宿業や家代々の業が晴れて、その後、ものすごい吉作用が起きたわけです。

豊臣秀吉は若いころある占い師に勧められて、五黄殺を取らされたといいます。先天の運が非常に強いので、五黄殺で苦労することで業を晴らして来いというわけです。

この人間ならばそれを乗り越えられるだろうとその占い師は看破したのです。

気学は比較的新しい占いですから、たぶん奇門遁甲で見てもらったのでしょう。もし、中途半端な吉方位をとっていたら、あれだけの人間にはならなかったのではないかという説もあります。

私自身にも思い当たることがあります。

私は幾つかの事業を持っていますが、最初の予備校は五黄殺の方位で始めています。しかも、あろうことか、西北でした。

西北は六白金星定位で天の位とされています。

他の方位は吉方位でとれば、どんどん証が出ます。タナボタ式にどんどん幸運が舞い込んでくることもありますが、西北だけは違うのです。

天の位だけに、吉方位でとっても苦労させられます。努力して努力して、さらに努力をして、最後に苦労が報われるというのが、西北の祐気作用のあらわれ方なのです。

その天の位を五黄殺でとったのだからたまりません。

自慢にもなりませんが、事業を軌道に乗せるまでは並々ならぬ苦労がありました。しかし、苦しんだ分だけその後の経営は順調に行っています。また、その困難があったからこそ、いろいろな勉強をし、現在は経営コンサルタントとしても活動できているのです。

過ぎた祐気取りは禁物

逆に、祐気取りばかりをしているとどうなるでしょうか。いつも地図と磁石を持ち歩き、吉方位にしか行かない。一生懸命、祐気取りに励めば、その人のいい面だけが出てくるでしょうか。

確かに祐気をたくさん取れば運がよくなり、物事が思ったように何でもスイスイと運ぶようになります。しかし、それは祐の気に助けられているのであって、場合によっては本人の実力以上のものが出ているのです。

分不相応な運気が来ているのに、本人がそれを自分の実力だと勘違いすると増長魔になって不遜になります。

そうして、次から次へと欲望を膨らませて天の道から外れ、人間として大成しないのです。

結婚とか引っ越しとか、ここ一番というときには吉方位を選ぶべきです。しかし、いつも祐気、祐気と、そればかりを気にしていると、運気の欲望、気学の魔の世界に入り込んでしまいます。

精進努力を怠り、いつしか大きな天の道、無形の徳分から逸脱してしまうことになります。御魂を輝かせることなく、本来の先天の命運以上の運気を持つことによって必ずトラブルが引き起こされるのです。

ないかといずれ無理がたたって病気になったり、増長魔になって自分にとってかけがえのない人と喧嘩別れをしてしまったりします。

なぜ、あんなに祐気を取ったのに悪いことばかりが起きるのかが本人にはわかりませんが、本来の命運以上の運気を使ったためと言えるでしょう。

業は若いうちに晴らせ

それほど徳分がない、むしろ業のほうが深い人が、小さい頃から吉方位だけを取りつづけると、悪いところが出てきませんから、若いうちは非常に調子よくいきます。

ところが、晩年、六十七十になって一気に業が吹き出してくるのです。自分自身が持っている前世からの業、性格の悪い面、家代々の業。

ですから、やることなすことうまく行かず、思い通りにならない苦しみと葛藤の日々が続くことになります。そうして、自信を失い卑屈な老人になってしまうのです。

では、業を晴らすにはどうすればいいでしょうか。残念ながら、ある朝起きたらすべての業が晴れていたということはありません。結局のところ苦しむしかないわけですが、私は便宜的にこれを五段階に分けて考えています。

業が解消する一番強烈な方法は死ぬことです。自分が死ぬ、親と死に別れる、兄弟を亡くすというのが、業を軽減する一番の早道でしょう。また、幼い子供を亡くすというのも家の業、父母の業を晴らすことになります。

二番目は赤貧洗うがごとく貧乏で苦労すること。三番目は病気で苦しむ。四番目は人間関係で苦しみ、五番目は好きでない仕事について辛い思いをすることです。

なかなか辛いところですが、これを運命と悟って甘んじて受け、苦しみを苦しみと感じないくらいに勇気を持って精進努力し、乗り越えていくことです。

先天の運で持って生まれた業というものは、どのみち一生をかけて抹消しなければなりません。

だとすれば、十代二十代の若くて元気な時期に取っておいたほうが楽でしょう。

失敗しても取り返しがつくし、開運期には徳分が十分に発揮され、努力を怠らなければ思ったこと願ったことがすぐ成就するようになるでしょう。

徳積みが開運効果を高める

よく誤解されるところですが、基本的に徳と業は相殺されません。いくら徳を積んでも前世の業は抹消されない。

また、逆にいくら苦しんでも、それだけでは徳分になりません。運命を開いていくためには、すみやかに業を解消すると同時に、積極的に徳を積むことが早道です。

徳を積むとは、一言で言えば「愛と真心で善行を行い、人に益すること」。つまり外に向かって積極的に行動することです。

人に益することを行えば、基本的にはすべ徳になります。たとえば、祐気取りに行った先で、空き缶を拾って掃除をすれば、それは小さな善行だと言えます。

どんな小さなことでも、積み重ねていけば大きくなります。言わば、貯金をするようなもので、開運期にその成果が大きく出てくる。方位を取れば、どんどん象意が出てくるということになるのです。

ある程度の年齢に達した方なら、そうした小さな徳を積み重ねることが晩年の幸せにつながります。ただ、あまり若いうちから細かな徳積みにこだわってしまうと人生の大きな方向性を定めきれないという危険性があります。

徳積みとは自分の身の周りの人に尽くすことだけではありません。たとえば、広く世の中に対して役にたつ仕事をすること。

砂漠を緑にするプラントを開発したり、後世に残る偉大な芸術作品をつくることによって、大きく人類の幸せに貢献する。

それによって得た徳分は、特に「功」と呼ばれています。小さな徳を積むことも大切ですが、自分の人生の方向性をより大きく人の役にたつよう定めることが、大きく徳を積むための前提条件となるわけです。

その方向が定まれば、自然にどの祐気を取ればいいかも分かり、気学を勉強したことが有効に生かせます。

また、不思議なことに、そのときどきに必要な星が、うまく吉方位に回座してくるものなのです。どうせならば、大きく世の中に貢献することを考えて、大きく開運していこうではありませんか。

実は、それこそが天が私たちに望んでいることだということを最後に付け加えさせていただきたいと思います。

卷末付録



【九星の象意一覧】

★一白
流転する、悩み、創始、沈没、濡れる、海、湖沼、井戸、穴、部下、裏、陰、連絡、仲人、仲介、考える、思念、眠る、寝る、落ち着く、親愛情、密会秘密、親和、性器、腎臓、尿道、肛門、性交、駆け落ち、情事

★ニ黒
地役、地味、大地、不動産、農業、低い、田畑、田舎、職業、勤務、営業、母、妻、婦人、老婆、姑、古い、旧式、伝統、骨董品、民芸品、実行、作り出す、生む、遅鈍、長引く、遅延、夜、暗い所、闇、粉末、セメント、製粉、胃腸消化器、胃腸疾患、不消化、大衆庶民、労働者、農夫、ケチ、無、虚、真面目、従順、参謀、女房役、次長、四角、静、角テーブル

★三碧
繁栄、発展、昇る、伸長、進出、希望、雷、烈しい、騒がしい、動く、鳴る、火事、花火、三碧灯火、電気、明朗、新しい、若い人、長男、新春、酸素、短気、スピード、声、評判、宣伝、音楽、広告、虚言、肝臓、喘息、百日咳、筋、神経、リューマチ

★四緑
世間、出入り、往来、交通、風邪、呼吸器系疾患、気管支炎、交際、世話、友情、信用、商四緑亮、風評、噂、遠方、旅行、通信、来客、迷う、行き違い、長い、蛇、腸、腸疾患、飛ぶ、鳥、仕上げ品、完成、到着、未婚者、縁談、結婚、調う

★五黄
腐敗、屑物、壊乱、盗人、暴力、墓墓地、ぬけがら、死、葬式、毒草、ゆすり、たかり、高利貸、廃業、悪人、汚れ、汚いもの、廃物、荒涼、中心、帝王、首相、天変地異、心臓、コレラ等の伝染病、高熱性疾患

★六白
神社仏閣、信仰、宝石、父、祖先、主人、目上、老人、首相、大きい、充実、丸い、米、運動、競技、活動、多忙、幼児、動くもの、自動車、交通、機械、剛健、度胸、決断力、堅固、健康、頭痛、血圧、相場、投資、勝負事、投機、争い、戦争、戦う、懐胎、妊娠、過分、子算超過、後援者、官庁、政府、施す、収蔵

★七赤
引退、退嬰、欠ける、不足、嘆く、遊興、食事、悦び、潤う、飲食店、御馳走、鶏肉、玉子、酒、ビール、辛み、紙幣、金銭、経済、金融、銀行、利息、弁舌、口論、ぜいたく、趣味、恋愛、色情妾、非処女、歌う、少女、背反

★八白
変化、継ぎ目、相続、変わり目、角、階段、止まる、中止、退く、閉店、蓄財、貯蓄、蓄積、倉庫、土蔵、物置小屋、欲、整理、改革、革命、復活、再起、改良、知人、親戚、同業者、家族、山、山林、高台、高山、土手、石垣、歓迎、門、玄関、出口

★九紫
精神、学問、教育、公事、先見、発見、離合、付着、離別、合する、割る、切断、名誉、文九紫書、印鑑、公債、株式、栄転、尖鋭、輝く、手術、争い、激しい、薬、化粧品、装身具、美しい、外見、美容、華美、綺麗、二度の作用、繰り返し