産土様は担当部長
では、その天照大御神を「真」に置きましたら、次に「副」は何なのか。
真副控の副は一体何でしょうか。西谷さん、何だと思います。副。
【西谷先生】近くの産土さんですか?
【深見先生】そうです、産土さんです。産土の神様は、その地域に住む人たちを守る神様です。ここに産土の神様が出てくるわけです。家の近くの、お参りをする神社。それが産土さんです。この近くでしたら白山さん。西谷さんのところでしたら、井草八幡さん。Tさんのところですと駒込八幡さん。
産土さんは、日常生活のあらゆること、例えば病気とか、収入とか、親子関係のこととか、家庭、自分の身のまわりの生活などで、ご守護くださいます。
特にこの産土さんの大きな働きは、出産、結婚、死後のご案内。産土大神様というのは、出産、結婚、死後のお導きという、三つの大きなお働きがあります。
ですから、生まれますとお宮参りに来るのが産土さんなんです。結婚する時に、一番ふさわしい人、前世、今世、非常にご縁のある配偶者を見つける時は、だいたい産土の神様が導きまして、一生の大事な時をご指導してくれます。
死にますと、霊界の天八衢の方まで、死にましたねと言って連れてってくれる。
ですから産土様は、非常に人生の大事なところを導いてくれる正神界の神様。この方が、直接的にいろいろと働かれるんです。天照大御神様は、代表取締役ですが、産土様は、担当営業部長とか、担当課長のようなものです。直接動いてくださる。
ですから会社でも、この産土様が一生懸命お働きなる。例えば、お客様をどういうふうにしたらいいのか。自然に人との巡り合いがあったり、あるいはセールストークをこういうふうにしたほうがいいとか・・・。
産土様が直接に動かれるんです。非常に軽快に動いて下さる。
ここで気をつけてほしいのは、産土大神様というのは全部、天照大御神様の配下なんです。
ですから、単に産土様に行くよりも天照大御神様の許可を頂いてから産土様にお参りしますと、ちゃんと社長の印鑑をもらってから担当課長とか部長に来るのと同じですので、同じく産土さんに来る中でも「社長から通達が来ております」ということで、お働きやお蔭を頂く場合でも、特別許可が頂けるんです。これがまたありがたい。
しかし、稲荷だけはおやめになったほうがよろしい。近くの鎮守の稲荷様なんて行く人いますか?かわいそうですね。みんなお顔が統一的な、例のお顔をしておられまして、お鼻をムズムズしまして、ちょっとおかわいそうなんですけども……。
ということで、天照大御神が「真」。産土様が「副」として、直接的に動かれる。正神界の神様です。いろんな神様がいますけども、これが日本の五次元界の正神界の働きなんです。
具体的な智恵を与えてくれるのが「控」の神
しかし、「真」と「副」だけじゃ物足りないんです。と申しますのは、天照大御神様で人間のいい部分いい部分が出るように、そこへ来たら悪い人間もいいところが出る。そして、産土さんのお働きで、みんなよくなっていく。
しかし、いい人間ばかりじゃありません。いい面が出ても、やっぱり長くいますと、悪い面も出ます。動物霊とか邪気を持ってる人もいますし。だから、やっぱり防御が必要となるんです。
もろにはっきり言いますと、お台所が苦しい時に、ちゃんと月末までに収入をピシッと与えてくれるという神様。素晴らしい神様ですね。
そして、自分中心の考え方の人が来ても、絶対に相手の悪を見破ってバシッと跳ね返す。四次元界、現実界の裏ですから、直接的に動いて守ってくださる。
天照大御神さんは非常に大きな働きの神様です。大きな気持ちを持てば持つほど、動かれます。産土の神様は、とにかくその地域を守る。その人の家や家族を守ってくれる。
そこの仕事場を守ってくださる。しかし、もっと具体的に仕事場の収入、採算性をピシーッと守ってくださる、そういう具体的なお智恵を与えてくださる神様がいらっしゃるんです。それが、「控」の神様、三宝荒神様(板書)であります。
この三宝荒神様というのはどういう神様かと言いますと……。もちろん私たちは、この方だけじゃなくて、もっとあらゆる仏様、あらゆる明王様、あらゆる菩薩様、あらゆる如来様に全部一度来て頂くという体験を今年しました。
とにかく現実界をもっとビシッとやれるようにいきませんかとお願いして、文殊菩薩、普賢菩薩、それから阿弥陀如来から阿閦如来、毘沙門天から摩利支尊天、太元帥明王、ありとあらゆる仏様に一通り全部来ていただきました。
しかし、この人とこの人とこの人で、もうあとはいらないよと神様がおっしやった。この神棚にも、「控」の神様としてお祭りしております。
それはメイドインジャパンの権現様だったんですけども、中心が三宝荒神でございます。
三宝荒神は精進努力する人間に福徳を与える
歴史をちょっと言いますと・・・・・・。役行者様という人がおりまして、この役行者様を尊敬しておりましたのが行基菩薩です。行基菩薩さんは、奈良の大仏さんをお造りになった方です。
公で認められた坊主ではなく、巷の中で深山幽谷に入りまして苦集練業に耐えまして、神法会得して、神力、法力で人々を救ってきた。その最初が役行者さんです。
そして役行者や行基菩薩をこよなく尊敬しておりましたのが、弘法大師でございます。役行者や行基菩薩の参りました霊跡を、弘法大師さんはほとんど全部訪れております。ですから、だいたい日本全国のお寺で、誰々さんが造ったという中で、一番多いお寺は「弘法大師建立のお寺」、これが一番多いんです。
嘘がほとんどらしいんですけど(笑)。その次に多いのは「行基菩薩が建立したお寺」、これが二番目でございます。役行者さん建立というのも、ベスト2 ですね。それだけ、「弘法大師が造った。霊験あらたかなんだ!」というので、同じやるんだったら、お寺も弘法大師ゆかりということにして、みんな箔がついちゃう。
今日、聖人、聖の話をしましたけど、聖人というものはどういうものかって言いますと・・・・・・。中世説話文学の代表的な作品に「日本霊異記」というのがありますが、その中で、聖人というのは、行基菩薩のような人だよと。
「日本霊異記」は、日本の不思議な霊的体験談、不思議なお話をいっぱい載せている有名な古典ですけど、その中で、行基菩薩が一番ヒーローとして扱われております。
行基菩薩さんは、役行者さんの行った所を一生懸命訪ねていきまして、役行者さんの如くありたい、自分もそうなりたいというんで、呪文を唱えまして病気治ししたり、たくさんの奇跡を顕わしています。
この人は、最初は、聖武天皇から排斥されてたんですけども、弾圧すればするほど行基菩薩さんの信者が増えまして、社会事業とか、例えば病院をつくったり、橋を造ったり……。
弘法大師さんが治水潅漑とか橋を造ったり病院をつくったりしたのは、みんな行基菩薩さんに見習ってるからです。
ですから行基菩薩さんはファンが非常に多くて、聖武天皇も最初は弾圧してたんですけど、奈良の大仏を造る時に民衆の気持ちが、もうどうやっても行基菩薩がスーパーヒーローなので味方にしようということで、行基菩薩さんを大僧正にして建立しました。
そして、奈良の大仏ができたその建立の日に、行基菩薩さんは死んだと言われております。奈良の大仏の開眼する時に一生懸命祈願をこめまして、奈良の大仏の身代わりになったのか分かりませんけれども、それだけの逸話が残っております。
この系譜をお話ししましたのは、荒神さんのお話をするためにぜひ必要なんです。
役行者さんは大峰山を開いた方なんですけど、大峰山の修業しております時に、ある時、天地が鳴動いたしまして、地震がグラグラグラーッと起きまして、東北のほうに真っ黒な雲がウワーンと出てきた。
いったい何があったんだと、役行者さんがそちらのほうへ歩いて行きますと、一種異形の神人が立っていた。顔が三つ、手が六本、足が二本です、こういう感じで。
「あなたは誰ですか?」と役行者さんはお尋ねになりました。
「私は三宝荒神でございます」と。怖い顔してるんですよ、異形の神人です。そこで三宝荒神さん曰く、「私は三宝荒神と言います」と。そして、「私は一生懸命、精進精進を行って神や仏に帰依し、どこまでも自らの精進努力する人間を、どこまでも守護しようという神だが、最近の人間は精進努力せず、神仏のためにも生きていない。
そのことを私は非常に悲しく思っている次第であります」と。
それから、「私の本当の姿を知りたくば、この大峰の山々、川々、これが私の本地で、私の本体はこの大峰のお山と川、全部これが私の本体であります」とおっしゃって、役行者さんが一生懸命、山で修業するのを守護したんです。
それから、弘法大師さんが高野山をつくります時に、立里荒神というのがありまして、弘法大師さんも高野山を開こうと思いまして行ったんですけれども、いくら材木を運ぼうと思ってもすごい嵐で、やってもやってもだめなんです。
台風、嵐、雷が起きまして、工事ができない。それで御護摩を焚いております時に、またウワーッと天地が鳴動して、一種異形の神人が立っていたと。
「あなたは誰ですか?」「私は三宝荒神山に住まいする三宝荒神です」。
そして、「我こそは人間の貪瞋痴、人間のあらゆる煩悩、愚痴と、貪欲な心、それから迷い、そういうものの化身だ。私は夜、人間の寝てる間にそこに入っていって、貧乏のどん底に陥れるんだ。福徳とか恵みとかっていうものは全部剥奪して、さわり祟りをすることを趣味としている。だけれども、その試練に打ち勝ってどこまでも精進努力する人間に対しては、今度は三宝荒神となって、どこまでも福徳を恵み与えましょう、福を与えてあげましょうというようになるんだ」とおっしゃったんです。
少々お金とか恵みなんかがあったらだめだから、どん底に陥れて、さんざん苦労させる。少々の恵みとか福があっても取ってしまう。寝ている間に家々に忍び寄って全部不幸にしてやるんだ、と言ってるんです。
しかし、それにも辛抱して精進努力したら、一転して福の神になるんだよと言っている。
弘法大師さんが毎月毎月この立里荒神さんにお参りしましたところ、弘法大師さんが高野山を造りあげるまでに、嵐も雷も地震も一度も起きずに、高野山の建築がうまくいった。
だから、毎月毎月弘法大師さんは月参りしたんです。その後、弘法大師の跡を継いだ弟子たちも、この荒神さんをお祭りしました。これが高野山を開くにあたりまして一番怖くて、厳しいけれども、カチッと高野山の足下を守られたという神様です。
役行者さんで初めて出て来られました。弘法大師さんの時も同じく荒神様が現れました。今、神社に行きますと、荒神宮なんていうのを売ってまして、どの家庭でもお台所に置いてあります。
だけども、この荒神さんを初めてお出しして世の中に広めたのは、この役行者さんなんです。これは、今申し上げましたように、メイド・イン・ジャパンの仏様です。「古事記」にはないご神霊ですけれども、日本で生まれた仏さんであります。
降魔調伏の神・蔵王権現
蔵王権現もそうです。役行者さんが、日本の国を守ってほしいと祈っていた時、最初に観音菩薩さんとか地蔵尊とか、お釈迦様が来られた。
首を横に振って、「尊いお方であるけど、軟弱すぎてあなたでは日本国家を守るにはちょっと力不足だ。申し訳ないけどもお帰りください」と。
さらに一生懸命、日本の国家を守り給えと祈り続けて祈り続けて祈念したら、弁財天女がパッと出てきた。「あなたは素晴らしいけども色気がありすぎる」と、言ったかどうか分かりませんけども(笑)。
そうしてなんとか日本の国を、あるいは人々を守り給えと役行者さんが三日三晩祈りまして、とうとう一種異様の神人が出てきたんです。
それが蔵王権現様。役行者さんは神人メーカーですね。こういうクオーッという、私がよく形態模写するんですけど、こういうふうなかたちで、右の足では降魔調伏しまして、顔は真っ青なブルーです。
そして役行者さんが、「ありがとうございます。魔物が多くて、病魔とか貧困で民が苦しんでいるけども、あなただったら大丈夫でしょう。ありがとうご「ざいます」と言って、蔵王権現様を降魔調伏の神様として、お祭りしたんです。
ですから、大峰山は、この蔵王権現さんがご本尊となっております。
お話が長くなりましたけど、三宝荒神と蔵王権現、この二つは役行者さんによって出てまいりまして、メイド・イン・ジャパンでございます。
ところで、もう一柱、メイド・イン・ジャパンの仏さんがいるんです。それは三面大黒天といいます。顔が三つあるんです。
お顔が三つある大黒天さん。三面大黒天様という方は、比叡山の伝教大師最澄が、ある時、ずっと比叡山の繁栄を祈っておりましたら、大黒天さんがパッと出てきたわけです。いわば、メイド・イン・ジャパンの大黒天さんです。
この三面大黒天さんというのは、観世音菩薩の化身です。ですから比叡山では、甲子大黒天の時にどういうふうに御護摩を焚くかといいますと、観音経をあげるんです。
真言宗では絶対に観音経なんかあげませんが、比叡山では観音経をあげるんです。
大黒天さんは、観世音菩薩の化身として現れるわけですが、蔵王権現さんは天御中主大神の化身です。そして三宝荒神さんは、天照さんの化身です。そうおっしゃってました。国常立さんの化身でもあるんですけども。
ということで、要するにこの「控」の神様というものは、現実界に直接パチッと働く神様です。三宝荒神さんを代表としてお話ししたんですけど。
ここで最初のお話に戻りますけども、天照大御神様を「真」に据え、産土大神様を「副」にして、三宝荒神さんを「控」にしていると。
この三体の神様の働きの中で、「真」と「副」の、天照大御神様と産土の神様は、いわゆる高天原の正神界の神様でございます。そして、こちらの「控」の神様は、蔵王権現とか荒神というかたちで、いわば四次元にガチッと出てくる、現実界に一番近い神様なんです。
