背後霊入門(Vol.3)

第二章 背後霊 初級編→祈り-四次元・霊界との交信方法

守護霊にもランクがある

前章の説明で、神霊界からのバックアップ・システムについてはだいたいご理解いただけたことと思います。

それでも、ふだん生活している中で「自分が守られている」ということは、あまり実感として湧いてこないかもしれません。何しろ、相手は目に見えない存在なのですから、なかなか信じられなくて当然です。

ただし、危機一髪で命が救われたといった体験をすると、少し考えが違ってくるのではないでしょうか。

たとえば、搭乗予定の飛行機に乗り遅れて「ああ、運が悪かった」と思ったら、その飛行機が墜落したというケースなどその典型で、あとでニュースで知って背筋を寒くした体験をお持ちの方が、読者のなかにもいらっしゃるのではないでしょうか。

そこまで劇的ではないにしても、交通事故で九死に一生を得たというような話ならいくらでもあるでしょう。

あるいは、道を歩いていたら目の前に工事現場の資材が落ちてきたり、川で溺れかけたのを偶然通りかかった人に助けられたり、寝タバコで危うく火事になるところを間違い電話で起こされた…等々。

挙げていけばキリがありませんが、すんでのところで「命拾い」をしたという体験は、大なり小なり誰でもお持ちのはずです。

ましてや、これだけ頻繁に事故や災害、また事件が多発している昨今、いつ誰がどんな形で災難に見舞われてもおかしくありません。

一日を平穏無事に過ごせたということは、少しばかり大袈裟にいえば、守護霊・背後霊に守られているということなのです。

しかし、危機一髪で救われるというのは、実は積極的な守護ではありません。私は〝最低ライン突破守護霊”と呼んでいますが、命を守るということは、およそ守護霊たる最低限の働きにすぎません。

人生を積極的に切り拓いていくのを背後からバックアップするのが守護霊本来の役割であるはず。

にもかかわらず、危機一髪のところで命を救うだけなんて、守護霊にとっては最低レベルの役割にすぎないのです。

その責任は無論、守護霊にあるわけではありません。守護されている本人が何の目標も持たず、惰性に流された生活を送っていれば、守護霊としても手持ち無沙汰な日々を過ごすしかありません。

これに対して、才能を存分に発揮して社会の第一線でバリバリ活躍している人には、それにふさわしいパワーあふれる守護霊がついて、最大限のバックアップをしてくれています。

これを私は〝最高ラインお導き守護霊”と呼んでいますが、最低ラインと最高ラインの間には何階層ものランクがあります。つまり、守護霊は誰にでもついているものの、その霊力は決して一様ではないのです。

存在を意識すれば働きが強まる

では、こうした強い守護霊を持つにはどうしたらいいのでしょうか。

どの時期にどんな守護霊が担当してくださるかは、もとより人間の知る由もないことです。前章で述べたように、守護霊の人事については守護神の管轄であり、前世の徳分とその人の想念、また志の大小によって、もっともふさわしい守護霊が守護神の命令でつくわけです。

その交替のメカニズムについては後ほど四章で詳しく述べますが、私たちにとって最も大切なことは、当面、守護してくださっている守護霊に精一杯お働きいただくことでしょう。

ところで、ほかではあまり聞いたことがないと思いますが、実は守護霊というのは、必ずしもマン・ツー・マンで守護してくれているとはかぎりません。

場合によっては、一体の守護霊が同時に五~七人の神縁ある人を守護している場合もあるのです。

こういう場合、当然ながら優先順位がつけられます。守護霊は一時も休むことなく人を守護される方ですから、同じようにいつも休む間もなく働いたり努力している人を優先的に守護されるわけです。

ですからまずは、あなたについてくれている守護霊に自分専属の守護霊になっていただくことを考えるべきでしょう。

「僕の守護霊は少々ボンクラかもしれない」「私の守護霊はあまり働き者じゃないんじゃないかしら」と思っている方がいらっしゃるかもしれませんが、それは、本人がボンクラで働き者でないから、守護霊も積極的に守護できないだけの話です。

まず、そのことを自覚する必要があります。前述したように霊界とは想いの世界であり、自分の想いはすべて守護霊に筒抜けなのです。

そこで、この霊界の特徴を逆に利用することをお勧めしたいと思います。くどいようですが、霊界とは想いの世界であり、守護霊の存在を意識すればするほど、守護霊の働きが大きくなる。

あやふやにしか思っていなければ、その働きもあやふやな形でしか現れない。

つまり、守護霊の働きの強さは信じる度合いによって違ってくるわけで、これが霊界法則というものです。

ということは、「自分は守られている」「守護霊は自分の味「方なんだ」という意識を強く持てば、その分、守護霊も気持ちよく力を発揮できる、ということであり、とりあえずは「自分は守護霊に守られている」と強く意識すること。

これが、守護霊を上手に活用するための第一のポイントということになります。

さらに、守護霊パワーをより完全な形で自分の運勢に反映させるためには、守護霊が自分に対して何を期待しているのか、また、どうすれば守護霊と交流できるのかを知ることです。

そうすれば、守護霊は存分に持てる力を発揮して、あなたを専属でバックアップしてくれるようになるでしょう。

もちろん、背後霊も総動員され、強い運勢を呼び込むことができるに違いありません。

直接守護と間接守護

前章で述べたように、守護霊は私たちの魂の教育係として、高い見地から私たちの人生をよりよい方向に導いてくださっているわけですが、その守護の仕方には、大きく分けて直接守護と間接守護があります。

守護霊は二十四時間私たちを見守っていますが、直接、手を差し伸べることはあまりしません。これを間接守護といいます。

前述のような命に関わる緊急の場合は別として、基本的にはあまりあれこれ口出しせず、本人の自由意志に任せています。

手取り足取り何でも教えてしまっては、本人の魂の成長になりませんから、必要に応じて最低限の手助けをするだけです。

本人が邪な気持ちを抱いていて、そのまま行けば失敗することがわかっていても、あえて救おうとせずに傍観していることもあります。

そこで、人間の側としてはついつい「自分には守護霊なんていないんじゃないか」と思ってしまいがちなのですが、そんなことは決してありません。ハラハラしながら、本人が気づくのをひたすら待っているのです。

この苦しい状態がすなわち試練の時であって、本人がどのように努力するか、守護霊は教育係としてじっと見守っていらっしゃるのです。

本人がその試練に立ち向かうべく、ものごとに前向きに取り組み出すと、「よし、ガンバレ!応援するぞ」と積極的な守護に乗り出してくれます。

これが直接守護というもので、守護霊が直接守護を始めると、いろいろなことがツボにはまったようにスムーズに動き出します。

たとえば、偶然としか思えないような出来事が身の周りに次々と起き始めて、実現不可能と思われていた難事が奇跡的に成就することがありますが、そういう場合は、守護霊がバックアップしてくれたと考えて間違いありません。

つまり、直接守護を受けるためには、本人の自力による努力がまず必要なわけですが、これは守護霊のみならず、正神界のご神霊を動かす場合に共通する大原則であります。

何の努力もせずに結果だけ与えてくれるのは動物霊などの低級霊であることが多いですから、その点には十分注意していただきたいと思います。

「とりあえず」の目標を定めろ!

「守護霊さんの存在は信じているんだけど、生活の中でどう活用していいかわかりません」という声をよく耳にします。

そういう人でも、これまでの説明で漠然とながらも守護霊活用のコツがおわかりになったのではないかと思います。

そうです、守護霊に積極的に働いていただくためには、漫然と過ごしながら試練を待つのではなく、自分なりの目標を設定することが必要なのです。

目標がなければ、それを成就するために積極的な努力をする気にはなりませんし、本人が努力しなければ、守護霊としても手の貸しようがないのです。

目標は、もちろん大きければ大きいほどいいのですが、「世界人類を救済するぞ!」というくらい気宇壮大な目標を掲げれば、守護霊は背後霊団を総動員して最大級のバックアップを約束してくれるでしょう。

いずれにしても、守護霊に大きくお働きいただくには高い志を持つこと。これを忘れてはなりません。

この際、目標は抽象的なものではなく、なるべく具体的であることが大切です。「人類を救済する」といっても、具体的に何をしていいのかわからなければ、単なる大ボラ吹きとして笑い者にされるだけです。

そうではなく、たとえば「医者になってシュバイツァーのように多くの人を救うのだ!」という志を持てば、とりあえずは「医大に入る」という目標が設定できるはずです。

さらには、「そのためにいま、何をすべきなのか」という努力の方向も自ずと明らかになるでしょう。

そのように長期から中期、中期から短期へとその目標を絞り込んでいくのが、目標設定のコツであるのはいうまでもありません。

とはいえ、若い人のなかにはいまだ人生の目標が定まらず、漠然とした不安や焦りを感じながら日々を過ごしている人もいることでしょう。

人生の目標はなるべく早いうちに掲げられればそれに越したことはありませんが、まだまだ若い身空、そんなに焦る必要はありません。

人生の大きな目標やビジョンがはっきりしていないなら、それはしばらく置いておいて、“とりあえず”の目標を探してみることです。

では、どうやって”とりあえず”の目標を決めればいいのか。それは、”何となく”自分の興味の持てることから選べばいいでしょう。このとりあえず、何となくが、あなたの人生にとって大きな意味を持ってくるのです。

その理由は後ほど説明するとして、いまはどんな小さな目標でもかまいませんから、とりあえずの目標を決めて、その目標実現のために守護霊に働いていただくことを考えるべきです。

「こと分けて」申す意味

目標を定めたら、次に部屋の掃除をしましょう。「えっ、部屋の掃除?そんなの守護霊と関係ないじゃないの」と思うかもしれません。

しかし、守護霊に強く守られ、運をよくしたいと思うなら、部屋の掃除を決しておろそかにしてはなりません。というのも、乱雑に散らかった部屋というのは、高級神霊にとって居心地の悪いもので、母親と同じように顔をしかめながら、「もう少しきれいにしたら・・・」と思っているからです。

お母さんの声は守護霊の声でもあるのです。そう思ってまずは、窓を開けてすがすがしい空気を入れ、部屋の掃除を始めましょう。

きれいな部屋は守護霊にとって憩いの場所。当然、運気も上昇します。この際、労を惜しまず、台所や風呂場も含めて家中をきれいに掃除したいところです。

そうすれば、自分だけでなく、家庭運全体が上昇し、家族全員も運がよくなること請け合いです。

さて、掃除が終わったら、いよいよ守護霊とのご対面です。とはいっても、守護霊はいままでずっと守ってくださってきたわけですから、厳密にいえば初対面というわけではありません。

ただ、少し距離が遠かっただけなのですが、霊界の法則で、守護霊は近くにいると思えば近くにいるし、遠くにいると思えば遠くから見守っている。ただそれだけのことですから、この際、守護霊を強く意識して、守護霊とグッとお近づきになったらよいでしょう。

とくに、初めて守護霊と向き合うときや特別なことをお願いするときは、威儀を正し礼節を持ってあいさつするべきでしょう。

これは人に何かものを頼むときと同じで、礼節を持って頭を下げれば、向こうも誠意を感じて力を貸してくださるというものです。

本来なら、こちらから出向くべきところを、すでにいつも側にいらっしゃるのですから、きれいに掃除をしたら、部屋に花を飾るぐらいの心遣いをし、身だしなみと服装にも気を遣いたいところです。

とりわけ、ここ一番という願いごとをする場合は、ビシッ正装で決めたほうがいいでしょう。

神道ではこれは「こと分けて申さく」といいます。これは「言葉を分けて」とか「事柄を分けて」という意味ですが、特別にお願いごとをする場合には、改まった身なりやたたずまいをするのが礼儀なのです。

つまり、日頃お世話になっている人生の大先輩に、改めて大事な相談ごとを持ちかけるときの心構えと一緒なのです。そう思えば、どう接すればいいか、自ずとわかるはずです。

守護霊はどこにいる?

環境を整えたら、いよいよ守護霊に願いをかける。つまり、祈りをするわけです。そうはいっても、特別に難しい作法があるわけではありません。

守護霊はいつもあなたの側についているわけですから、親しく話しかければいいだけのことです。

では、どこに向かって語りかければいいのでしょうか。「守護霊はご先祖様なんだから仏壇に降りていらっしゃるんじゃないか」と思うかもしれませんが、これは違います。

実は、仏壇につく霊というのは、ご先祖の中でもあまり高い霊界に行けなかった霊なのです。

仏壇はそうした先祖霊のための場所であって、祈願をしたり、ご加護をお願いしたりするところではありません。

先祖供養については折に触れ、私もいろいろなところで述べていますが『入門先祖供養」(正しい先祖供養研究会/たちばな出版刊)という本に一通り原則的なことが書いてありますので、気になる方にはご一読されることをお勧めします。

ともあれ、ここで大事なことは、守護霊は仏壇には降りていない、ということ。これをしっかりと確認しておきたいと思います。

では、神棚はどうか。産土神や守護神にお願いするのであれば、御札が納められてい神棚に向かってお祈りするのが基本ですが、いまはダイレクトに守護霊にお願いする場合の話です。

守護霊は霊格の高い霊ではあるものの、神様ではありません。したがって、守護霊と直接対話する場合は、神棚に向かうというのは少し違います。

「わかった。守護霊は背後霊の代表だから、自分の背中に向かって祈ればいいんだ・・・」と思った方がいるとしたら、まあまあ正解に近いかもしれません。

ただし、前述したように、守護霊は常時、背中に貼り付いているわけではありません。第一、自分の背中に向かって祈るというのは少々やりづらいというものです。

そんなことをしなくても、どこか適当な空間に思いを定めて、「そこにいらっしゃる」と思えば、守護霊はそこにいらっしゃるのです。

空間がやりにくければ壁に向かうのでもいいでしょう。ただし、それでなければいけないということではなく、存在を信じて守護霊に強く意識を向けることが一番大事なのです。

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->願いごとはハッキリと口に出して

これだけで守護霊にあなたの気持ちは伝わりました。しかし、さらに効果を高めるためには、できるだけ内容をかみ砕き、克明にイメージしながら、逐一言葉に出してお願いすることが大事です。

「守護霊様、明日午後一時から、◇商事の山田課長と、××のキャンペーンの見積もりの件で打ち合わせがあります。なるべく相手もこちらも納得できるいい条件で話がまとまりますように。当方としては○○○万円(具体的な数字を言う)ぐらいが妥当な線と考えています。どうかよろしくお願いいたします」

このように、相手の実名、商談なら商談の場所、内容、希望する結論などをできるだけ具体的に申し上げるのが、大事なポイントになります。

また、先方を訪ねて商談がまとまるまでの流れを具体的にイメージしながら祈ることも大切で、そうすると自然に言葉に実感がこもってくるから不思議です。

そもそも祈りとは、「イ(意識)」を「ノリ(乗せる)」ことであって、自分がどんな想いでその商談に臨むのか、情感を込めて守護霊に伝えることが祈りなのです。

人を説得する場合も同じで、どんなに理路整然と事実を説明しても、そこに情感がこもっていなければ、相手に心は伝わりません。

一番の根本はこの情感を伝えることであり、それをフォローするものとして言霊とイメージがあるわけで、言葉、イメージ、情感が祈りの三本柱であると理解してください。

さて、その情感の中身ですが、それが先ほど申し上げた「相手もよし、われもよし」という発想につながることが望ましいのです。

できれば「世のため人のため」という気持ちで祈ればベストです。そういう気持ちで情感を込めて守護霊に頼めば、守護霊としても動かざるを得なくなるにちがいありません。

すべては発願からスタート

神仏に願いを立てることを発願といいます。その発願をする際には「世のため人のため」という気持ちで臨むことが大切であるのは先に述べたとおりです。

ところで、ふだんの生活の中で細々としたことをお願いするのに「世のため人のため」という情感なんて込められない、という向きもあるかもしれません。

そんな気持ちもわからないではありませんが、しかし、これは考え方を工夫することで簡単にできるようになります。

まずは、「相手もよし、われもよし」という発想で、自分の願いが叶うことによって周囲に与える影響をポジティブに関連づけていけばいいのです。

たとえば、ダイエットの成功を守護霊にご祈願したとしましょう。

「守護霊様、今年の夏までに体重を五キロ落とせますように。ウエストも三センチ減らしてください。バストは減らさないでください。よろしくお願いします」とまあ、ダイエットに成功してスリムになった自分をイメージしながら、具体的にお願いします。

これだけでも守護霊は聞いてくださるでしょう。ただ、これだけではまだ守護霊は動きづらいのです。

やはり、「世のため人のため」という情感に欠けるのです。そこで、自分が痩せることによって周囲に与えるメリットをいろいろ考えてみると・・・。

たとえば、痩せることによって心臓や腰にかかっている負担がなくなれば、それだけ健康になり、周囲に負担をかけることが少なくなるはずです。

健康になって身軽に動き回れば、いままで以上によく働き、職場で役に立つことも可能です。さらに、痩せることによってスタイルもよくなれば、男性社員に目の保養を与えることもできるでしょう。あるいは、周りの人にもさわやかな気分を与えることができるかもしれません。

このように考え方を工夫することによって、周囲の人にとってプラスになることが関連づけられるわけです。

こうしたことをすべて言葉にして、祈りの中に織り込んでいくと、「痩せたい」という願望が「世のため人のため」という情感につながっていくことになり、その分、守護霊としても動きやすくなるのです。

もちろん、祈るときだけではなく、常日頃から「世のため人のため」という気持ちで日々を過ごすことが大切であるのはいうまでもありません。

ただし、「世のため人のため」というのはかなり漠然とした情感であるのもまた事実で、とりあえずは家族のため、親戚のため、友人のためといった具合に、最も身近な人を思い浮かべながら祈ったらいいでしょう。

そうすることによって、やがて身近な人の相談に乗ってあげたり、相談を持ちかけられたりする自分になったらしめたもの。守護霊交流の第一歩はすでに確立されたと思って間違いありません。

もちろん、そのためには最低限「自分のことは自分でできる」人間にならなければなりません。

「世のため人のため」の「世」の一番身近な人間は他ならぬ自分であり、自分が幸せになり周囲によい影響を与えることができれば、それがすなわち「世のため人のため」なのです。

はじめの一歩を踏み出したときから守護霊は動き出す

「世のため人のため」という想いを持ちつづけると同時に、実はもう一つ大事なことがあります。それは、目標を実現させるために自ら進んで努力をすることです。

当たり前といえば当たり前ですが、神霊的な世界のみに偏すると、とかく他力に任せきりになってしまって努力を怠るという、よからぬ傾向が出てきやすいものなのです。

もともと人間には、努力よりも楽をしたがる性向があります。できることなら、労せず好結果を得たいというのが人情であるといっても過言ではないでしょう。

しかし、冒頭でお話ししたように、そもそも守護霊というのは〝魂の教育係〟なのです。

現実界に強い働きを持ってはいても、それは高い見地から見て、その人の御魂の成長を願うからこそのことであって、頼まれるままに何でも望みを叶えてしまったら、かえって本人のためになりません。

望みを叶えてやることによって、努力を忘れた怠け者になってしまったら、成長もなにもなくなってしまうというものです。

ですから、守護霊にお働きいただくためには、守護霊が自分に何を望んでいるかをよく知っておくことも大切です。

そのうえで、お願いをするときにはすべてを守護霊に頼るのではなく、まず目標の実現に向けて努力することを誓い、次にお力添えをお願いすると、間違いなく守護霊は動かれるはずです。

「一生懸命に努力しますから、何とぞお力添えをお願いします!」と祈ればいいわけです。

その努力は、どんな小さなことから始めてもかまいません。たとえば、成就したい事柄に関する情報を仕入れるために図書館に行くとか、インターネットで検索してみるとか、あるいは友人、知人に電話で尋ねてみる。そんなことから始めればいいのです。

実は、この小さな一歩を踏み出したときから守護霊が応援に動き出すのです。

「守護霊=父親」と「自分=子ども」の関係

守護霊にお願いするときには、必要以上に威儀を正してお願いするよりも、適度に甘えながらお願いしたほうが、守護霊の心に感応しやすいものです。

無論、ここ一番の願いごとをするときには威儀を正す必要がありますが、いつもいつも威儀を正していると守護霊との距離が遠くなって、かえって感応しにくくなります。

それよりむしろ、適度に甘えてくれたほうが守護霊としても親近感を感じ、「それならちょっと頑張ってやろうか」となりやすいのです。

それはちょうど、子の成長を願ってはいるものの、適度に甘えてくれることもまた望んでいる親の心情に似ています。つまり、守護霊と自分との関係は、父親と子どもの関係のようなものなのです。

親は子どもの様子を見れば、どんなことを望んでいるか、だいたいのところは見当がつくといいます。

そして、できることなら子どもの望んでいるものを与えてやりたいというのもまた、親の情というものです。

そうではあっても、あまり親のほうから、そういうことをいい出すことは滅多にないようです。

子どもの口から「お父さん、ちょっとお願いがあるんだけど・・・」といってくるのを待っている父親が多いのではないでしょうか。

そこで父親の機嫌がよさそうなタイミングを見計らって、「毎日仕事大変だね。肩でも揉もうか」と、まずは相手を持ち上げてサービスを提供する。

これは、人にものを頼むときの約東ごとのようなものですが、そんな下心ミエミエの行為であっても、父親にとって決して悪い気はしません。

そうやって父親の心をくすぐっておいて、いよいよ本題に入るわけですが、あまりにストレートに願いごとを口にするのは感心できません。

たとえば、「テレビゲーム買ってよ。だって、みんな持っているんだよ」

というのでは、まず受け入れてもらえないといっていいでしょう。というのも、テレビゲームなんか買ってやったら、ますます勉強しなくなるんじゃないかという心配が先に立つからです。

そこで先回りして、「勉強頑張るからさ、テレビゲームを買ってくれない?」と、親の心配を和らげる。つまり、努力を誓うことを条件にお願いするわけですが、これはかなり効果的な方策といえます。

ただ、それだけですぐに買ってくれるかとなると現実は厳しく、ここからいろいろ交渉が始まることになります。

まず、勉強を頑張るといってもはなはだ曖昧です。通知表の成績を2から3にするとか、3を4にするとか、あるいは学年トップを取るとか、子どもの出来具合によって、親が望むところも変わってくるでしょう。

また、これまで1しか取ったことがないのに、「頑張って5を取るから」といっても信用してもらえないでしょう。

いずれにせよ、嘘偽りなく、真心からの努力目標を示すことが肝要で、そうすればきっと受け入れてもらえるでしょう。

「わかった。じゃあ買ってやるから、約束どおり目標を達成しろよ。達成できなかった没収だぞ」

これで交渉成立です。

ただし、テレビゲームと言ってもいろいろありますから、プレステなのか、ドリームキャストなのか、スーパーファミコンなのか、ソフトは何をつけて欲しいか等々、内容はなるべく具体的に伝えておきましょう。

身内の評価・他人の評価

かくして、テレビゲームを買ってもらうことに成功したとして、私たちが本当に心してかからなければならないのは、そのあとです。

「フフフ。買ってもらったらこっちのものさ」とばかりに、勉強を放り出してゲームばかりしていたら、どうなるでしょうか。

人間関係において最も大切なことは、約束を守ることであります。とくに契約社会では、約束の遵守は千鈞の重みがあり、もし約束を守れなかった場合にはペナルティを覚悟しなくてはなりません。

もちろん親子関係は契約で成り立っているわけではなく、たとえ二学期が一学期と同じ成績だったとしても、「ゴメンナサイ。次、頑張ります」と素直に謝れば、「調子のいいことばかり言って仕方がない奴だ」と、少し怒られはしても、契約違反だといって実際にテレビゲームを取り上げる親は少ないかもしれません。

ただし、そういうことが度重なると、だんだん信用をなくしていくことは避けられません。

そして最後には、何も買ってもらえなくなるでしょう。二学期は遊んでしまったなら、三学期は捲土重来を期して努力に努力を重ね、信用を回復する必要があります。

ただ、どんなに頑張ったつもりでも、約束どおりの結果が出るとはかぎりません。しかし、問題は結果ではなく「自分なりに頑張った」ということが大切なのです。

少なくとも親はそこを見ています。毎日ちゃんと勉強していれば、そのことをお母さんがお父さんにちゃんと伝えるでしょう。

結果が出なくても、本当に頑張ったことがわかれば、努力は認めてもらえるものなのです。これが身内の評価です。

守護霊も同じです。いや、守護霊はあなたのすべてをご存じですから、本当に頑張ったかどうか、親以上に知り抜いています。

ですから、可能なかぎりの努力を注いでいれば、たとえ結果が伴わなかったとしても決してお怒りにはなりません。

目上の者への敬愛を忘れるな

大切なのは、親子のように親しく守護霊と付き合うことです。適度に甘えながら守護霊との距離を縮めていけば守護霊も喜び、その分、願いも通じやすくなるはずです。

そうやって守護霊とのコミュニケーションを重ねていけば、守護霊とはどういうものか、理屈ではなく実感としてわかってきます。

ここ一番というときには「こと分けて」お願いすることが大事ですが、日ごろは時と場所を選ばず、気軽にどんなことでも相談すればいいのです。

ただし、最近は目上の人間に対してぞんざいな口を利く若者も多いようなので、念のために言っておきますが、親しさと馴れ馴れしさは違います。

親も守護霊も最も親しい存在ではありますが、自分と対等の存在ではないのです。いくら親しくなったからといって、

「守護霊のおっちゃん、今度もひとつヨロシクね。頼んだよ」というような無礼な態度は厳に慎まなければなりません。

実は守護霊というのは、ことのほか、こういうことには厳しいのです。というのも、封建時代に生きていた先祖の霊が多いからです。

儀作法はもちろん、親や年上の人にきちんと孝行を積むことが当たり前の時代に生きていましたから、価値判断はいささか古風です。とくに武士の霊はこの傾向が強いようです。

また、神霊界というのは、秩序と礼節によって統制されたピラミッド型の組織になっていることを知っておく必要があります。神々や守護霊はともに相和しながらも、それぞれの立場を厳しく保っておられます。

上位の神は下位の神をいつくしみ、下位の神は上位の神を敬いつつ、全体の調和と統制を保っているのです。

私たちが、神界・霊界の存在と接触する場合も、この秩序を尊重し見習う必要があるのはいうまでもないでしょう。

そうはいっても、なかなかイメージが湧いてこないとは思いますが、実はこの神霊界の秩序に則った礼儀を現実界で反映しているのが、皇室の作法なのです。

たまには「皇室アルバム」などで研究してみてもいいのではないでしょうか。

もちろん、私たちが皇室の作法を見習うのは簡単なことではありません。

昨日まで「父ちゃん、遊園地に連れてって」「ファミコン買ってよ、お願いだから」「腹へった。早メシにしてくれ」などと、ぞんざいな口を利いていた子どもに、いきなり皇室の真似をしなさいと命じたところで、急にお行儀のよい子どもに変身するわけがありません。

しかし、目上の人に対する尊敬の念を持ち、それなりに秩序を保つ努力は心がけ一つでできるはずです。日常生活においてもその心がけを忘れないことです。

また、先祖を大切にすることも、守護霊と感応するうえで忘れてならない大切なポイントです。というのも、守護霊は先祖の霊である場合が多いですから、先祖を大切にすると守護霊が喜ぶのです。

先ほども触れたように、守護霊になるような霊が仏壇に降りてきたり、位牌についたりするようなことは原則としてありません。

霊格の高い先祖は別段、供養を必要としていないのです。

ただし、かつて子孫の供養を受けた霊がのちに修養を積んで守護霊に抜擢されるというケースもありますので、先祖を大切にすると喜ぶ守護霊が多いのは間違いないところです。

また、先祖を大切にすることは、目上の者やお年寄りを大切にする精神にもつながり、こうした正しい秩序が、家庭内また社会的にも幸福をもたらす結果となります。

要するに、守護霊から可愛がられる人は、社会でも他人から引き立てを受けるのです。これを「孝」の徳といいます。

この祈り方では守護霊は動かない

ところで、いくら礼儀正しく熱心に守護霊に願いをかけても全然叶えられないことがあります。

守護霊は、守るべき人の頼みならば、たいていのことは力を貸してくださいます。ただし、どうしても力を貸すわけにはいかない場合もあります。

本人の御魂の向上にならない願いは、頑として首を縦に振ろうとしないのです。

「どうか憎らしいヤツをこらしめてください。それが世の中のためなんです」と、いくら情感を込めて祈っても守護霊は動いてくださらないでしょう。

「人の不幸はわが身の幸せ」という発想は、愛と誠を大前提とする神霊界には通用しないからです。繰り返しになりますが、守護霊とは魂の教育係だからです。

また、慢心や油断、怠慢などがある場合も守護霊は距離を置かれて、いくら祈っても耳を貸してくださいません。自力による努力が大前提と申し上げたとおりです。

エゴイズムを丸出しにした願いにも力を貸してくださいません。

「宝くじで一億円当たりますように」

「今度の有馬記念の当たり馬券を教えてください」

こんな願いは論外です。総じて言えば「我」と「慢心」。これを守護霊は嫌うことを覚えておいてください。

ところで、現実界で生きていく限りにおいて、他人と利害がぶつかることはまず避けられません。そういう場合、「相手もよし、われもよし」という気持ちにはなかなかなりにくいものです。

たとえば、オーディションの最終審査まで残って、選ばれるのは一人だけというような場合、人はたいてい、ライバルが失敗してくれることを心のどこかで祈るものです。

すると、せっかくそれまで応援してくれていた守護霊が途端に動かなくなります。こんなときはどう祈ればいいのでしょうか。

結論から先にいえば、ただひたすら、全力を尽くすことだけを誓うこと。これしかありません。

放っておけば、どうしてもライバルのことが気にかかりますから、ここは意識的に自分の想念をコントロールする努力が必要です。

もう一つ気をつけていただきたいのは、「こうなって欲しい」という結果に対する執着心があまりに強すぎる場合、本人の想念が黒雲をつくってしまい、守護霊の動きを鈍くしてしまうことがあることです。とはいっても、願望というのは強く念じなければ実現しにくいのもまた事実。つまり、どこまで強く願い、どこから〝ゆだねるか”が問題になるわけです。

最後はお預けする

私たち人間は、残念ながら未来のことはわかりません。いま、自分の願っていることが本当に将来の幸せにつながるかどうか、実のところはわからないのです。

しかし、とりあえず目先の目標があれば、それに執着し、何としても実現したいと思うのもまた人間の常で、願いが叶えられなければもがき苦しんだりします。

そんな私たちをもっと高い見地からご覧になっているのが守護霊であり、守護霊は先のことまでご存じなのです。本人や周囲の人にとって、願いを叶えたほうがいいのかどうか、すべてお見通しなのです。

それをわきまえれば、最後は「すべて守護霊様にお任「せします」と結んで心を納めることができるはずです。

どこまで強く願い、どこから”ゆだねるか〟ということでいえば、八割は徹底して目標の実現を信じて願い、残りの二割は守護霊の未来予測の価値判断にゆだねる。

こうすれば、過度の執着や我と慢心も避けられるはずです。

とくに、いくら守護霊に祈っても逆方向にことが運び、ものごとが行き詰まってしまうようなときは、「これは守護霊様が先々を見通して、よくないと判断されるからに違いない。いくら祈っても逆方向にことが運ぶのはきっとそのためだ。

たぶんこの成り行きのほうがベターなのだろう」というように考えて、執着心を捨てて守護霊に心をお任せしたほうがよいでしょう。

それでも納得できなかったら、「もし私が間違っていたら、ハッキリとわかる形で教えてください」とお願いしてもいいでしょう。守護霊は必ず答えをくださいます。

守護霊からのメッセージの受け取り方は次章で説明しますが、要は、最初に決めた目標にあまりこだわらず、守護霊の考えを忖度しながら微調整をしていくことです。

もちろん人生の大目標を持つことは大切です。しかし、そこに至る道は一本とはかぎりません。あるいは途中で目標が変わる場合もあるでしょう。

ですから、私たちにできることはとりあえずの目標を立ててそこに向かって努力していくことであって、そうすれば、自然に自分が進むべき方向に守護霊が導いてくださるでしょう。

それが守護霊の上手な活用法なのです。間違いを教えてもらったら、また新たな目標を立てて努力を誓う。

これを神道では「宣り直し」といいます。守護霊とコミュニケーションを重ねながら、何度でも宣り直していく。

この繰り返しで、山を登るように少しずつ大きな目標に近づいていくよう心がけていきたいものです。