ネコにも分かる気学入門(Vol.2)

第一章 気学の基本

エネルギー活用術としての気学

運・不運をどう見るか
よく「あの人は運がいい」とか「あの人は運が悪い」というような言葉を耳にしま す。確かに世の中には、何をやってもトントン拍子に進む人と、本人は結構頑張って いるつもりなのに今一つパッとしない人がいるようです。 運の良し悪しというのは、 生まれつき決まっているものなのでしょうか。

「そうです」と言ってしまうとミもフタもありませんが、だいたい運勢の七割から八 割は生まれたときに決まっています。 これを先天運と言い、文字通り先天的に持って 生まれた運です。

四柱推命では、生まれたときの、年・月・日・ 時間の四つの相関を厳密に算出して、 かなり細かなところまで一生の運の図式がビシッと出ます。よく的中率が九十何パーセントだとか言われていますが、これはお腹の中に生命が宿ってから先天運という ものが醸造されて、まさに出てこようという一瞬、つまりオギャーと生まれてくるそ の瞬間に運命の大半が決まっているからであり、四柱推命ではそこを見ているからです。

しかし、すべての運が生まれたときに決定しているわけではありません。 先天運に 対して後天運というものがあり、これは生まれてから後のさまざまな条件の中で形成 されます。割合からいえば二割から三割ということになりますが、この部分が現実社 会で成功できるか否かの鍵を握っていると言っても過言ではないのです。

手相では、左手で先天運、右手で後天運を見ますが、左右がまったく同じ手相とい う人はいません。面白いのは、その人の努力や生き方によって手相もどんどん変わっ ていくことです。もっと分かりやすいのが人相でしょう。「相」というのは表面に現 れたものですから、その奥にある本質が変わればおのずと相が変わり、つまり運が変 化していくわけです。

また、タロットカードは、現在はこういう状態で、先行きはどうなるかということを現在その人が持っている「運気」でみます。 周易やおみくじやトランプ占いなど も基本的には同じ種類のものです。

それぞれ特色のある占いがいろいろありますが、そこに出た結果、つまり運の良し 悪しに対して、怯えたり逆に有頂天になったりするべきではありません。「良いこと だけ信じて悪いことは信じない」というのも一つの見識ですが、極端に自分本位な解 釈というのもいただけません。大切なのは、それをどう受けとめ、自分の人生を具体 的にどう改善していくかということです。

そもそも運とは、読んで字のごとく 「運び」です。運・不運というのは「運ぶ か、運ばざるか」、あるいは「運びがいいか、悪いか」なのです。悪いものはなるべ く運ばないようにして、良いものをどんどん運べば、人生を吉の方向へグイグイと引 っ張っていくことができます。つまり、開運していくわけです。

運勢を改善するにも幾つかの方法があります。 印鑑は社運や社会運、 家相は健康や 家庭運、墓相は子孫の問題や繁栄、また姓名判断は性格や職業運や社会運などの後天 的開運をはかる技術です。 しかし、体系だって理解しやすく、誰でも手軽に実践でき、しかも総合的な後天運の改善に効果が大きいという点で筆頭にあげられるのは、何といっても気学でしょう。

運命を改善する気学
気学の特色を一言で言えば、自ら積極的に動くことによって運(すなわち「運び」) を変えることです。数ある占いの中でも、開運法としての側面が非常に強いものだと 言えます。あらかじめお断りしておきますが、運勢を改善していく一番の決め手は本 人の努力です。目標に向かって一生懸命努力することで、弱い運を強い運に変える原 動力や機縁が生まれてくるのです。

しかし、ただやみくもに動いたのでは、なかなか望んだ通りの結果を得ることはで きません。大切なのは、しかるべき時にしかるべき方向に動くことで、逆に動かずじ っとしていたほうがいい場合もあるのです。

それを知るためには、運命に働く天の法則を理解することが必要です。 森羅万象あらゆるものは一時もとどまることなく常に変化を続けています。表面に現れた現象だ けを追っていくとその根底にある法則は見えにくいものですが、気学の場合は、系統 だった理論に基づいているので、本を読んで勉強するだけで、誰でも基本的な見方は 身につきます。

このノウハウを身に付ければ、さまざまな事柄のおおまかな流れが見えてきます。 自分自身の運勢や周囲の人間関係の変化はもとより、広くは社会全般、つまりは世の 中の流れというものもある程度は掴めるようになります。 占いだけに頼ると偏りが出 ますが、それまで培ってきた学問や社会的な経験に加えて、また違った角度からの世 界観を獲得すれば、これは大きな財産です。

そして、ある程度基本を修得したら、次に大事なのは、それをどんどん活用するこ とです。後ほど詳しく説明しますが、 気学では、働きの違う九種類のエネルギーを組 み合わせて取り入れることができます。ですから、単に漠然と「最近、運が良くなっ 「た」というだけでなく、いろいろ目的に応じた使い方ができるのです。これが気学を 活用する最大の魅力でしょう。

基本的なところでは、自分の性格や運気の弱点をカバーすることもできるし、長所 さらに伸ばすという使い方もあります。 全体を底上げすることもできるし、たとえ ば金運なら金運に焦点を当て、そこを開花させていくこともできる。また、受験や結 婚 就職など人生の節目に合せて最大限の効果が出るように布石を打っておくこと もできます。勉強を深めればそれだけ応用範囲が広がり、自在に使いこなせるように なっていくわけです。

もとより、一生を通じた大きな運勢の流れというものは、そう簡単に変えられるも のではありません。しかし、大きな運勢の流れも小さな努力の積み重ねなのです。気。 学を勉強することで努力の方向性を明確にすることができます。また、気学を実践す ることで努力が何倍にも結実します。 それを繰り返すことによって、今までの運命の 流れを変えることができます。そして、ある程度思いのままに運命を創造していくこ とも可能なのです。

気学はメイド・イン・ジャパンの占い

ところで、気学というと、中国何千年ということを謳い文句にするものが多く、一 般にもそうしたイメージが定着しているようです。 しかし、実は気学はメイド・イ ン・ジャパンの占いなのです。創始者は園田真次郎という人で、大正時代、 荻窪に大 正館という拠点をつくり、ここから全国に広まりました。 気学発祥の地は東京・武蔵 野の荻窪なのです。

メイド・イン・ジャパンの古いですが、もとよりその源流は中国の十干十二支や九宮(気学の九星にあたる)にあります。ちょっと専門家が使う気学盤 (図1/後天定 位盤)を見てみましょう。幾つもの要素が重なりあっていることが分かると思います。

複雑な見方の中から、九宮を取り出し、それを基本として、陰陽五行説、 干支学(十干十二支)や易の八卦などを組み合わせて作ったものです。 したがって方位学という場合は気学や奇門遁甲などが入っています。

見てお分かりのように、気学盤の一から九の数字の配置は、縦横斜め、足すとそれ ぞれ数はどれも十五になり、一種の魔方陣です。

この数字の配列の元になっているのは「洛書」(図2A)と呼ばれるもので、夏の 国王が洪水を治めたとき、洛水という河から神様のお告げによりあらわれた神の使い の亀の背中にあった九つの文様を絵図式化したものと伝わっています。

また、「洛書」と対を成す「河図」(図2B)というものも伝えられています。 古代中国の伝説で、伏義王の時、黄河に現れた龍のような馬のような動物の背中のつむじ の形状を写しとったという文様で、易の八卦はこれをかたどったとされています。 気学というのは、中国に古くから伝わり、歴史の中で実践検証され、研究が深め られてきたさまざまな叡智を、日本流に解り易く組み合わせて作られたもの、という のが正確な言い方ということになるでしょう。たとえるなら、ラジオとテープレコー ダーとCDを組み合わせてCDラジカセという新しい商品が生まれたように、それぞ れの長所を取り入れることで非常に使い勝手がよいものができたわけです。

ただ、一口に気学といっても、実は流派の違いによって、それぞれ少しずつ見方が異なる部分があります。

私は十六歳のときから気学の勉強を始め、各流派の方法を比較検討し、身をもって 実験を繰り返し、その効果を試してきました。さまざまな文献をあさり、また疑問点 があれば、実際に気学家をたずねて質問をぶつけ、解答を得て勉強を深めてきました。 気学というのは奥が深いもので、勉強を進めれば進めるほど、また新しい疑問が浮か び上がってきます。

こんな話をすると、これから本格的に勉強しようという人がやる気をなくしてしま うかもしれませんが、勉強を進めていけば必ずどこかで突き当たる問題ですから、最 初のうちにしっかりとしたスタンスを身につけておいたほうがいいと思います。

ということで、本書は入門書であり、初めての方でもすぐに実践できることを第一 に書き進めましたが、これまで曖昧になっていた問題、諸説紛々して見極めが難しい 問題についても、これまで私が研究してきた成果を統合し、かなり突っ込んだ部分ま で解説してあります。 また、一般の入門書や解説書には載っていない奥義とされているような内容も随所に散りばめてあります。

私は現在、「新生気学研究会」を主宰し、後進の育成にあたっています。この一冊 20 を繰り返し読み込んで内容を完全にマスターすれば、プロとして通用する基本レベル は体得できると言い切ってもいいでしょう。後は活用あるのみです。

万物をつかさどる陰陽五行説

九種類のエネルギーを自在に操る

では、 気学の最も基本となる原理原則から説明していきましょう。

先ほど簡単に触れたように、気学は方位学の一種です。よく方位がいいとか、悪い とか言いますが、なぜ方位が人間の運命に影響を与えるのでしょうか。

実は私たちが住んでいる地球や宇宙では、ある法則性をもって、さまざまなエネル ギーが常に循環しています。 奇門遁甲学で有名な内藤氏は、このエネルギーを「些子」 と呼んでいますが、大雑把に分類しても、根源をなす陰陽、その働きである五行をはじめ、天は十干 (天干)、地は十二支 (地支)というように、さまざまな性質の異なるエネルギーが相関しながら交錯している。何となくで結構ですからイメージを思い 描いてみてください。

森羅万象を支配し、あるいは形作るこうしたエネルギーを、自分が移動することに よって吸収し、運勢の流れを変えていこうというのが、気学の基本的な考え方です。 動く時と方角によってエネルギーの種類や強さが違うので、旅行や移転の時期を選ぶ ことによって、自分の望む効果を自在に選択することができます。

五行が奇門遁甲の九宮における九種類の気の種類や流れに分類されたものを九星と 呼び、そこに、十干と十二支が結びついたものが、いわゆる「干支気学」というものです。

順を追って説明していきますが、まずは五行に対応した九星、すなわち九種類のエネルギーの働きをしっかりと頭に入れることです。

気学の基本となる九星には、それぞれ次のような呼び名が付いています。

①一白水星 (いっぱくすいせい)
②二黒土星 (じこくどせい)
③三碧木星 (さんぺきもくせい)
④四緑木星(しろくもくせい)
⑤五黄土星(ごおうどせい)
⑥六白金星(ろっぱくきんせい)
⑦七赤金星(しちせききんせい)
⑧八白土星(はっぱくどせい)
⑨九紫火星(きゅうしかせい)

「星」という字を使っていますが、九星は実際の惑星の運行と対応しているわけでは ありません。ここが、西洋占星術との違いです。あくまでも、 大宇宙の五行のエネル ギーの流れであると理解してください。 これが干支と結びつくと、例えば、子の一白、
卯の一白、午の一白、酉の一白となり、さらに細かくその性質が分類されます。詳し くは60ページで紹介致します。

五行と九星の相関
一白水星 二黒土星 三碧木星・・・・・・というように、九星のエネルギーの働きは、木 (もく)、火(か)、土(ど) 金(こん) 、水(すい)の五つに分類されています。

古来中国では、万物はこの五つの元素から構成されていると考えられてきました。 これを「陰陽五行説」と言います。

万物すなわち宇宙と自然の働きは全て太極の働きであると捉え、太極が動く時に陰 と陽の働きに分かれ、陰陽が動く時に五行を形成すると考える。 概略を言えばそうい うことになりますが、実はこれが易の根本精神となるものです。 また、老子に謂う 「道は一を生じ、一は二を生じ、二は三を生じ、三は全てを生ず」とある真義であり、 この場合の「三」が五行のことなのです。

突き詰めて行けば東洋哲学の真髄にまで行き着く陰陽五行説ですが、気学では五行 をさらに九種類の働きに振り分けることによって、実用性を高めています。 深遠なる理論を背景に置きながらも、使い勝手を重視したことに気学が広まっていった最大の 理由があると言えるでしょう。

しかし、その根本にあるのは陰陽五行説ですから、ここを理解しておかないと後々 必ず混乱します。 特に五行と九星の相関関係はしっかり押えておいてください。

相生(生気・退気・比和)
九星に対して五行ですから、この中には同じ系統の星があります。たとえば土星は、 二黒・五黄・八白と三つあります。 土星は土に象徴されるエネルギーの働きを意味し ますが、同じ土でも二黒土星は庭の土や大地、五黄土星は原野、荒野 八白土星は山 であり積み上がっていく土というように、少し性格は違います。これに対して、火を あらわす火星は九紫火星だけ、水をあらわす水星は一白水星だけ。火と水はそれぞれ 一個ずつしかありません。

木星は三碧と四緑の二つがあります。三碧木星と四緑木星では、その性質は違いますが、同じ五行に属する星は兄弟星です。 兄弟星ですから仲がいい。 人間関係でいえ ば相性がよく互いに助け合う関係、方位でいえば吉方位になります。 つまり、三碧木 星の人にとっては四緑木星の方位が吉方位になり、逆に四緑木星の人にとっては三碧 木星の方位が吉方位になるわけです。

このように、それぞれの星には五行の相関による相性があり、相性のいい関係を 「相生」と言います。 相生の中でも、同じ五行の星、つまり兄弟星は「比和」と言い 中吉とされています。ただし、自分と同じ九星は人間関係においては吉ですが、方位 においては本命殺 (98ページ参照)で大凶となりますから注意してください。

生気(大吉)と退気(小吉)
兄弟星が比和で中古ならば、大吉や小吉というのも、もちろんあります。 これは、木、火、土、金、水、そのものの性質を考えると分かりやすいでしょう。

🔳木生火(もくしょうか)=木は火を生みて燃やす。

🔳火生土(かしょうど)=火は燃え尽きて灰となり、土となりて帰す

🔳土生金(しょうきん)=土の中から金属が生まれる

🔳金生水(きんしょうすい)=金属の表面に水滴が生まれる

🔳水生木(すいしょうもく)=水は木を育て、枝は水によりて生う

「木生火」。すなわち、木というものがあって、はじめて火は燃えることができるわ けです。わけもなく空中で燃えている火などありません。木に宿ることによって火は燃えるのです。

つまり、火の五行を持つ九紫火星の人にとって、三碧、四緑の木星は、自分を生かしてくれる有り難い星ということになります。相性において、相手によって自分が生かされる関係を「生気」と言い、これは大吉です。

逆に、三碧や四緑木星の人は、自分が努力をして、文字通り身を粉にして火を燃 やすわけです。相性において、木星の人にとっての火星のように、自分が相手を生か す関係は「退気」と呼ばれ小吉とされています。

では、「火生土」はどうでしょう。火が燃えると灰になり土に返ります。つまり、 土は火によって生み出されるのですから、土星の人、つまり、二黒、五黄、八白にと って九紫火星が生気で大吉。 九紫火星の人は燃え尽きるほど努力をして灰になるの ですから、九紫火星にとって土星は退気で小吉です。

続いて「土生金」。土が何を生み出すかといえば金属です。鉄鉱石でもボーキサイトでも、みんな地中から掘り起こされます。空中からパッとは出てきませんし、木にも実りません。ましてや、冷蔵庫からも、下駄箱からも出て来ません。 当り前です。

ですから、六白金星 七赤金星の人にとっては、土の気を持つ二黒、五黄、八白の土 25 星の人が大吉なのです。ただし、五黄土星は、人間関係では大吉でも「方位」におい 五黄殺で誰にとっても大凶となりますから、 五黄土星の方位へ動くのはよくありません。 土星の人にとっては、六白、七赤金星は小吉です。

「金生水」というのは、金属の表面に水蒸気が集まって水滴を作る現象をあらわして います。一白水星の人は、六白、七赤金星に助けられて大吉。金星の人にとっては 一白水星は小吉です。

そして、「水生木」。 樹木が育つためには水が不可欠ですから、これは分かりやすい と思います。三碧、四緑の木星人にとっては一白水星は自分を育んでくれる対象です から大吉。水は木に助けてもらえるわけではありませんので、 一白水星の人にとって は、三碧、四緑の木星は小吉です。

こうして育った樹木は、最初に戻って「木生火」で、火を生み出します。 五行の相 生の関係は、図3のように循環しているわけです。

五行の相剋
相性がいい五行がある一方で、反対に相性の悪い五行というのもあります。 これは、「相剋」と呼ばれ凶の関係です。これも五行それぞれの性格を考えると、理解しやすいでしょう。

【相剋】
🔳木尅土(もくこくど)=木は土をして養分を吸い上げる

🔳土剋水(どこくすい)=土は水をして濁らせ、塞き止める

🔳水剋火(すいこくか)=水は火をして消す

🔳火剋金(かこくきん) =火は金属をして溶かす

🔳金剋木(きんこくもく)=金属の刃物が木を起して切る

相剋において、特に自分を剋する相手を「死気」と言い大凶です。逆に自分が相手をする場合は「殺気」で、 これは小凶です。

たとえば一白水星の人ならば、二黒・五黄・八白の三つの土星は、「土剋水」で死気に当たり、九紫火星との関係は「水剋火」ですから殺気ということになります。逆 に九紫火星の人から見れば一白水星は死気です。

人間関係の相性を見る場合の注意点
これから、自分がどの九星のエネルギーを強く受けているかを見ていきますが、 その前に一つお断りしておきたいと思います。 五行の相生相剋は方位だけでなく、人間関係にも働きますが、その活用には注意していただきたいのです。

自分の九星が分かり、また周囲のいろいろな人の星を計算していくと、「ああ、こ の人は九紫火星か。だから仲良しなんだ」「あの人は五黄土星・・・・・・。どおりで私とは 合わないと思った」というように、相生、相の関係が理解しやすいだろうと思いま す。プラスの組み合わせとマイナスの組み合わせがありますから、相性のいい星の人 と付き合えばうまく行きます。合わない人は避けていったら、心地よい人間関係に恵 まれるということになるでしょう。

しかし、相性の問題は、実はそう単純なものではありません。 実際の鑑定では、年 盤だけでなく月盤も重視します。それに加え、干支や命宮、そして生まれた日や時間 も考慮する必要があります。 さらに苗字と苗字の数霊とその相性やホロスコープ、あ るいは先祖や前世や生まれた地方の習慣や特色なども含めて、いろいろな要素が絡ん でくるわけです。気学で大まかには解っても、最終的な人と人との相性は、そう簡単には判断できません。

また、たとえ相剋であっても、時には合わない人間と一緒にやっていかなければならないこともあります。 世の中、そんなに合う人ばかりがいるわけではありません。

あまり合わない人とやっていく場合に必要なのは、礼節と知性です。たとえ感情的 にしっくりいかなくても、それさえわきまえていれば、どんな相性のよくない人とで も、それなりにうまくやっていけるものです。

星の意味するものが分かり、自分というものが分かったら、相性のいい場合には喜 び、相性が悪い場合には、知性と礼節が必要なのだと考え、誰とでも仲良くしていく ことが大切です。

相性といえば気になるのは結婚ですが、これも一番大事なのは、「この人と結婚し よう!」と思う直感と決心です。 相性をあまり見すぎたらチャンスを逃すし、いろい ろな要素を考え出したら誰と結婚したらいいのか分らなくなります。

相性を見る場合は、あくまで相手を思いやり、互いの足りない部分を補い合って、 よりよい関係を築いていくための補助的要素と考えるようにしてください。

九星の性格と象意

自分の本命星を探そう
さて、いよいよあなたの九星を見ていくことにしましょう。 九星はある種の法則性 に基づいて循環しており、ここで大切になるのが方位です。

気学では、北、東北、東、東南、南、西南、西、西北の八方位を基本としています。九星で八方位ですから、一つ余りますが、その星は中心(中宮)に回っています。 どの方位にどの星が入るかは年、月、日、さらに細かくいえば二時間ごとに刻々と移 り変わっています。 この詳しい説明は次章で述べることにします。

人は、それぞれ生まれたときに、方位に対応した九星のエネルギーの影響を受けています。それを本命星と言い、年、月、日、それぞれがあります。生まれたときに九星の中心に回っている星が、 あなたの本命星です。

一般に、ただ本命星という場合は年の本命星のことを言い、月の本命星を月命星、日の本命星を日命星と呼び、これと区別しています。まずは、自分の生まれ年の本命星を知ることが気学のはじまりです。

では、次ページの早見表 (表3)で自分の本命星が何かを探してください。その星 のエネルギーをあなたは一番強く受けているわけです。

このとき、注意していただきたいのは、気学では旧暦を基本としており、一年は立春(毎年二月四日、あるいは二月五日)からはじまり、節分 (立春の前日、つまり二月三日、閏年のみ二月四日)で終わるということです。たとえば昭和五十年二月三日 生まれの人の本命星は、七赤金星ではなく昭和四九年生まれと同じ八白土星となります。

運命創造は自分自身を知ることから
では、九星のエネルギーがどのように私たちの性格や運命の傾向に反映しているの か、基本的なことから見ていくことにしましょう。

私たちは皆それぞれの運命を背負って生まれてきます。裕福な家に生まれる人もい れば、貧乏な家に生まれる人もいる。 これまで非常に順調に歩んできた方もいれば、 何か物事が思うように進まなかったり、突然の不運に見舞われた方もいらっしゃるで しょう。しかし、現状を嘆いていてもしかたありません。いかにそこから自分の運命 を拓いていくか。自分の人生を築き上げていくか。これは本人の決意と努力にかかっ ています。

ただ、私たちは、みな一人ひとり顔が違うように、性格も違えば、持ち味も違いま す。また、生まれたときの星回りによって、どうしても抵抗しきれない宿命的な部分 があることも確かなのです。実際、ある人が成功したという方法をそっくりマネても、誰もが同じような成果が期待できるものではありません。

まずは自分自身を知ること。そこから、どういう部分を伸ばし、どこを改善していけばいいかを探ることが、運命創造の近道です。

【一白水星の人の性格】
🔳柔軟な社交性の持ち主です。人の気持ちを押しはかる駆け引きがうまく、どんな環 境でも自分の才能を発揮する順応性と押しの強さがあります。

🔳義理人情に厚く、他人の面倒をよく見るので人から慕われますが、苦労性で、気苦 労が絶えません。

🔳頭脳明晰で、注意深く器用に物事をなし遂げます。ただし、いったん形が出来上が ると投げ出してしまうことがあるようです。

🔳自分の真意を見せたがらない傾向があります。 困っても人に相談せず一人で悩んだ 他人が忠告をしてくれても素直に受け入れません。

🔳中年運

九星の中で唯一、水の気を持っているのが一白水星です。 水は状況によってさまざ まに姿を変えます。 桶の中に入れれば丸くなり、升に注げば四角くなる。 このように 水の気を持つ一白水星の人は、周囲に合わせて姿を変える自在性があります。

反面、水は切っても切れない。要するに、掴みどころのないところがあります。 頭 はよいのですが、論理よりも感性でものを判断するタイプ。でありながら、数字に強 く計算高いところがあります。 水は常温では液体ですが、寒ければ氷結し固体となり、 沸かせばお湯となり、また水蒸気となって空気中に消えます。コロコロ変わるので、 自分でも分からなくなることがあるようです。

【二黒土星の人の性格】
🔳勤勉実直な努力家です。一度着手したことは、どんなに困難でも決して放り出さず、 粘り強く完成させる忍耐力があります。

🔳性格は温和で、極めて寛容。協調性に富み、ナンバー2のポジションで能力を発揮する補佐役タイプです。 年長者との交際を好み、助力を得て好結果を出します。

🔳考察力や理解力に優れ、几帳面ですから、着実に早く物事を習得します。

🔳大きな夢を思い描きたがりますが、決断力に欠け、何事も他人を頼りにしがちで、 自分一人で思い切った行動ができません。

🔳晩年運。
土の気を持つ二黒土星は、種を蒔き、それを育んでいく作用があります。従って、 女性の二黒土星は主婦として母としては最高です。 財布の紐は堅いし、従順で真面目 に一生懸命やります。男性の場合は、優柔不断でどこか頼り無いところがあるようで す。

ところが、男性の二黒土星は営業には向いているのです。目立ったところはないけ れど、真面目にコツコツとやって、確実に結果を出します。 地道な努力を続けて組織内でナンバー2にまで登りつめていくタイプです。 夢見がちなところもありますが、派手なことは避け、地道な方法を取ることにより運も開いていきます。