第二章今日からできる方位鑑定
方位の基本となる後天定位盤
九星の運動法則
人は皆、生まれた時からある程度定まった運や性格を持っています。本命星や干支によって、自分の傾向がわかったら、そこからいかに後天的な開運をはかっていくか。ここからがいよいよ本番です。
前章で自分の本命星を確認していただけたと思います。あなたが生まれた年に八方位の中心(中宮)に回っている(回座している)星が本命星でした。そこから刻々と九星は位置を変え、運勢が移り変わっていくわけですが、その運動法則を理解するときに大切なのが方位です。
まず、九星にはそれぞれ定まった方位(定位)があります。つまり八方位には、それぞれ対応する九星のエネルギーが基本的に働いているわけです。
この基本となるのが、五黄を中心(中宮)とした九星の配置図で「後天定位盤」と言います。(次ページの図6)これは、冒頭で紹介した「洛書」に基づく配列です。方位鑑定の基本になるのは、この後天定位盤ですから、この九星の配置はしっかりと覚えてください。
また、それぞれの方位には、易の八卦(乾・兄・離・震・巽・坎・・坤)に対応した「宮」という呼び名もついています。
九星は、この配置図からさまざまに変化していきますが、宮は不動のものです。あわせて覚えておくと便利です。
≪九星の定位≫
・北(30度)…一白水星定位坎宮(かんきゅう)
・東北(60度)…艮宮(ごんきゅう)=八白土星定位
・東(30度)…震宮(しんきゅう)=三碧木星定位
・東南(60度)…巽宮(そんきゅう)=四緑木星定位
・南(30度)…離宮(りきゅう)=九紫火星定位
・西南(60度)…坤宮(こんきゅう)=ニ黒土星定位
・西(60度)…兌宮(だきゅう)=七赤金星定位
・西北(60度)…乾宮(けんきゅう)=六白金星定位
・中心………中宮(ちゅうきゅう)=五黄土星定位

各方位の範囲
お気づきのように、気学の方位盤は正八角形ではありません。気学で使う方位は普通一般で用いられている方位と若干違うので注意が必要です。
まず正中心線の北から左右15度ずつ計360度が、気学でいう北の範囲です。
同じように南、東、西も、それぞれ30度の範囲がその方位となります。
すると、東西南北の間にそれぞれ60度の範囲で空白ができます。これがそれぞれ東北、東南、西南西北となります。
また、気学の方位盤はすべて東西南北が一般の地図とは逆になっており、南を上に見るのが原則です。
本書では、すべてこの基本に従った図版で統一していますが、市販されている入門書や「開運暦」「神宮暦」の中には、北を上にしたものや正八角形の気学盤を記載したものが少なくありません。
これは見やすさを重視した編集とは思いますが、書籍によって表示が不統一のために、初学の方は混乱することも多いようです。なお、専門書はすべて南が上になっています。
他の本と併用する場合は、よく確認して、くれぐれも上下や方位の範囲を間違えないようにしてください。出来れば自分で統一した形式に書き直してから使用したほうが無難です。
年盤・月盤・日盤
後天定位盤の九星の定位は、あくまで基本となるもので、実際に、どの方位にどの星が入るかは年、月、日ごとに刻々と移り変わっています。これをそれぞれ年盤、盤、日盤と言います。
①一年ごとの九星の運行をあらわす方位盤を「年盤」と言い、年盤では、一年ごとに九星はその位置を変える。
②一月ごとの九星の運行をあらわす方位盤を「月盤」と言い、月盤では、一月ごとに九星はその位置を変える。
③一日ごとの九星の運行をあらわす方位盤を「日盤」と言い、日盤では、一日ごとに九星はその位置を変える。
なお、本命星、月命星の求め方の項で説明したように、気学はすべて旧暦に基づいています。旧暦では年は節分で変わり、月の変わり目も一般のカレンダーとは異なります。詳しくは巻末の一覧を参照してください。また、日盤は、おおむね前日の午後十一時(子の刻)から、その日の午後十一時(子の刻)までを一日と見ます。
さらに細かく見る場合は、時盤(刻盤)というものを使うこともありますが、基本的には年盤と月盤、特に重要なことを決める場合は日盤も見るとよいでしょう。
エネルギーの流れを決める遁甲法
では、九星はどのように移り変わっていくのか。これは一定の運動法則に基づいています。
言葉で説明すると、後天定位盤の定位から、一白水星が二黒土星の位置(坤宮)、二黒土星が三碧木星の位置(震宮)というように、それぞれ、一つずつ大きな数の位置にズレていき、九紫火星は一白定位の坎宮に回って、すべてのマスが埋まることになります。
この法則に従って、中宮に九つの星が順番に回って、年盤なら九年、月盤なら九ヶ月で一巡しますから、気学の方位盤というのは全部で九種類しかありません。この動きを本命星を中心に見ると次のような流れになります。
この運動法則は「遁甲」と呼ばれ、実際の盤面ではちょっと複雑な動き方となります。


なかなか覚え辛いものですが、この法則と九星の基本的な象意を頭に入れておくと、いちいち表を見なくてもおおまかな鑑定はできるようになります。
練習方法としては、手のひらの、人指し指、中指、薬指の三本の指の節目の間に数字を書いて、親指の先で一から九まで順に追っていきます。理屈はともかく、この動きを反射的に身に付けてしまうことです。
吉方位で天のエネルギーを吸収する
この法則にしたがって、年盤では一年ごと、月盤では一月ごと、日盤では一日ごとに九星の位置が入れ替わっていきます(ただし、日盤は陰陽の原理に基づいて年間の半分は遁甲が逆転しますので、日盤を使う場合は巻末の一覧表で確認してください)。
気学は、積極的に動くことによって天のエネルギーを吸収し、運命を改善する技術です。よい時期によい方位に動けば、とても強い開運効果が現れます。
では、いつ、どの方位に行けばいいのか。これは、その人の本命星によって違ってきます。ある人にとっては吉方位でも、別の人にとっては激しいマイナスの作用を及ぼす場合がありますから、この点は特に注意してください。
前章で説明したように、この九つのエネルギーの働きには相性があります。相性がいい関係が相生、相性が悪い関係が相剋でした。
基本的な考え方としては、自分の本命星から見て相生(生気・退気比和)の星が回っている方位が吉方位になります。たとえば一白水星の方でしたら、相生の九星は木星(退気)と金星(生気)ですから、三碧木星四緑木星、六白金星七赤金星が回っている方位が吉方位です。
行動を起こすとき、どの盤を重視するかは、出かける日数と距離で決まります。日帰りなら日盤、一泊~三泊までの旅行なら月盤、四泊以上の旅行や外国旅行、引越しは年盤を見ます。
もちろん、日盤も月盤も年盤も相生の星が回っていればそれに越したことはありません。
ただし、ここでまだ問題があります。それは相生の星が回っていても、行ってはいけない方位があるということです。これが、凶方位(凶殺方位)と呼ばれているもので、その代表的なものを八大凶殺と言います。凶殺方位は、月盤や日盤でも作用します。
どこまでを凶殺と見るか
恐怖の八大凶殺
「凶殺」という名称は、その方位を取ることによって生じる強いマイナス作用に対する警告的な意味があります。一般には「五黄殺」「暗剣殺」「本命殺」「本命的殺」「歳破」「月破」を総称して、「六大凶殺」と言われています。
流派によっては、これに「定位対冲」を加えて「七大凶殺」と呼んだり、「小児殺」を加えて「八大凶殺」としています。あるいは、歳破と月破を一括りにして七とした八としたりと流派によってまちまちです。
しかし、どこまでを「凶殺」の範囲とするかは、それほど重要な問題ではありません。要は、凶作用の働く方位を出来るだけ避けることです。
ですから私は、「六大凶殺」と言ったとき、ついつい見落としがちになる「定位対冲」と「小児殺」を加えて「八大凶殺」としています。
<八大凶殺>
①五黄殺=年盤・月盤・日盤において五黄土星が回っている方位。
②暗剣殺=年盤月盤・日盤において五黄土星の反対の方位。
③本命殺=年盤・月盤・日盤において自分の本命星が回っている方位。
④本命的殺=年盤・月盤・日盤において自分の本命星の反対の方位。
⑤歳破=年盤においてその年の十二支の反対側の方位。
⑥月破=月盤においてその月の十二支の反対側の方位。
⑦定位対冲=九星が後天定位盤の定位の反対側に回座している方位。
⑧小児殺=子どもは絶対に避けたい方位(後述)。
自滅を招く「五黄殺」
巻末付録の「九星の象意」の中で、五黄土星の欄に注目していただきたいと思います。
「腐敗・屑物・壊乱・盗人・暴力・墓・ぬけがら・死・葬式天変地異・心臓・コレラ等の伝染病・高熱性疾患」と、およそろくでもない事象ばかり並んでいます。
これは、二黒・五黄・八白と三つある土星の中でも、後天定位盤の中央に位置する五黄土星は陰の極まりで、すべてを土に返す(腐敗させる)激しい働きがあるからです。どなたであっても、五黄土星が回っている方位に移動することは極めて危険です。これを「五黄殺」と言います。
たとえば、七赤中宮の年の場合、年盤で五黄土星は震宮、つまり東に回座しています。
ですから、この年の立春から翌年の節分まで(以下同)は、東30度の範囲が五黄殺の方位となるわけです。(平成一四年は七赤中宮ですから東が五黄殺です)
同様に、月盤や日盤でも、五黄土星が回座している方位は五黄殺です。
五黄殺の方位へ行くと、自滅作用を招きます。すべてのエネルギーが衰退するので、いくら行動しても思うようにいかず、かえって自ら災難を招いてしまうのです。
基本的な作用としては、五黄土星の象意がマイナスの影響となって現れると考えてください。
たとえば、物をなくす、あるいは不用心から盗難にあう、仕事で取り返しのつかないミスを犯す、病気になる等。精神面においても、ネガティブな考えに捕らわれやすくなり、人間関係もスムーズに運ばなくなります。

他動的な災難を呼ぶ「暗剣殺」
五黄土星が回っている方位の反対側が「暗剣殺」で、これもすべての人にとって最高度の凶方位となります。
先程例にあげた七赤中宮の年盤では東の方位が五黄殺でした。ですから、その年は反対の西30度が暗剣殺ということになり、同じ期間凶作用が続きます。
同様に月盤や日盤でも、五黄土星が回座している反対側の方位は暗剣殺です。暗剣殺は、読んで字のごとく暗闇から剣で切られるように、外部からの突発的・偶発的な災難を招きます。
自分では防ぎようがない事故や災害、トラブルなどに巻き込まれるのが暗剣殺の凶作用の怖いところです。どんなに前向きな気持ちで頑張って努力をしても、次々に邪魔をされ、運を開いていくことができません。
五黄殺と暗剣殺は凶方位の中でも特に激しい作用があり、二大凶殺とも呼ばれています。
その二つの中でも、あえてどちらに気をつけなければならないかといえば、間違いなく暗剣殺です。それほど怖い方位ですから、絶対に犯さないようにしていただきたいと思います。

肉体に害を及ぼす「本命殺」
「本命殺」は、自分の本命星が回座している方位です。たとえば、二黒土星の人の場合、七赤中宮の年盤では、本命星の二黒土星が南の離宮に回っていますので南30度が本命殺となります。
一白水星の人は、本命星の一白が長宮に回っていますから、東北 60度の範囲が本命殺です。五黄殺や暗剣殺はすべての人に共通する凶方位ですが、本命殺は人によって違いますから自分で気をつけるしかありません。
月盤や日盤でも、自分の本命星が回座している方位は本命殺です。月盤を見る場合でも月命星ではなく、生まれ年の本命星で見ますので注意してください(一七一ページの「月命殺」と混同しないように)。
この方位を犯すと、病気やケガなど特に肉体面に影響が出るのが特徴です。
つまり「ダイレクトに「命」に影響を及ぼすのです。また、これが「社会的な生命」に作用する場合もあります。健康面で影響が出ない場合でも、本命殺を犯すと、信用を落として社会的生命を扱うことがありますので、くれぐれも注意してください。
精神面への悪影響がある「本命的殺」
「本命的殺」は本命殺の反対側の方位です。ですから、これも人によって方位が違います。
七赤中宮の場合、二黒土星の人は南が本命殺でした。すると、その反対側の北30度は本命的殺に当たりますから、これも凶方位です。同じく一白水星の人の場合は、西南60度が本命的殺ということになります。それぞれ自分で必ず確認してください。これも同じく、月盤や日盤でも作用します。
本命的殺の凶作用は、本命殺と同様の病難、健康上の災難に加えて、精神面にも作用するのが特徴です。たとえば、錯覚や判断ミス、行動の行き過ぎによって自ら事を破る。失敗が続けば、当然、周囲からの評価も下がり、人間関係にも支障をきたします。
本命殺と本命的殺は、自分の本命星が中宮に入っている場合は発生しないことになります。
しかし、それは年盤でいえば九年に一度だけのこと。残る八年間は、常にこの二方位についても注意を怠ることはできません。

破れが起きる「歳破」
「歳破」はその年の十二支の反対側の方位で、これは年盤だけに当てはまる凶方位です。たとえば午年の場合、前章で説明したように午の方位は南ですから、その反対の北30度がその年の歳破ということになります。
おわかりとは思いますが、これは自分の生まれ年とは関係なく、どなたにも共通する一年間の凶方位です。
十二支が回ってくる時には、その年の干支のエネルギーが強く働きます。つまり、午年ならば南の方位の力が強い。これは、「大歳」と呼ばれ吉作用も凶作用も共に倍加する働きがあります。ところが、逆にその反対側に位置する方位は力がなくなってしまうのです。日陰にいる状態と考えていただいたらいいでしょう。
歳破は、仕事・家庭・人間関係・健康面など、生活全般にわたって争いや離別など「破れ」の現象があらわれる凶方位です。
月盤で要注意の「月破」
「月破」はその月の十二支の反対側の方位で、これは月盤においてのみ作用します。理屈としては歳破とまったく同じで、強いエネルギーが働く月の十二支の反対側の方位にはマイナスの作用があるということです。
月にも十二支があることはご存じない方も多いかもしれませんが、これは九星やその年の干支には関係なく、次のように決まっています。
なお、月盤において月の十二支が回っている方位を「月建」といい、吉作用も凶作用も共に倍加する働きや切なる祈りの成就を強める働きがあります。
★1月… 丑
★2月… 寅
★3月… 卯
★4月… 辰
★5月… 巳
★6月… 午
★7月… 未
★8月… 申
★9月… 酉
★10月… 戌
★11月… 亥
★12月… 子
たとえば三月でしたら、卯の方位である東が月建で、その反対側の西の方位、つま西が月破となります(その月の節入り日時に注意)。
これもすべての人に共通です。作用としては、月破は歳破と同じく、仕事・家庭・人間関係・健康面など、生活全般にわたって争いや離別などの「破れ」の現象があらわれる凶方位です。
月盤を見るときには必ずチェックをしてください。
南北の「定位対冲」は大凶!
「定位対冲」は、気学盤に本来の星の定位置と反対の側の位置にその星が回座した状態を言います。たとえば、坎宮(北)は一白水星の定位ですが、そこに離宮(南)が定位の九紫火星が回ったとき。
また、兌宮(西)に震宮(東)が定位の三碧木星が回ったり、巽宮(東南)に乾宮(西北)が定位の六白金星が回っていることを定位対冲と言います。
定位対冲は一般には凶方位とされていますが、中にはまったく関係ないとする流派もあります。私自身が実際に実験を重ねた結果によれば、定位対冲にはそれほど大きな害はありません。
あまり大袈裟に考えるよりも、相生の関係を基本にして慎みながら使えば、むしろ吉作用が出てくる場合が多いというのが結論です。
ただし、南北の定位対冲だけは気をつけてください。つまり、坎宮(北)に九紫火星が回っている場合、あるいは離宮(南)に一白水星が回座している状態は、大凶方位と考えるべきです。
一白水星には、よくない物や人に知られたくないものを隠すという意味があります。これに対して、南の九紫火星には露顕するという働きがあるのです。
北に九紫火星が回ると、隠しておいたもの、隠しておいたほうがよいことが露顕するのですから、これは一大事になります。芸能人が九紫が回座した定位対冲の北の方位に海外旅行などに行くと、バーッとスキャンダルが吹き出すというようなことは、ちょっと気を付けてみるとすぐに確認できます。
逆に、南に一白が回った状態というのは、本来、積極的に表現しなければならないことに対して隠す作用が働くので、やろうと思ったことがペシャッと潰れます。
南北の定位対冲が発生するのは九星の運動法則である遁甲法により、四緑中宮の北ならびに六白中宮の南と決まっています。
東西の定位対冲やそれ以外の定位対冲は慎めば吉に転じるのでそれほど気にすることはありませんが、南北の定位対冲だけは注意するべきです。

子どもは絶対に避けたい「小児殺」
もう一つ、ついつい見過ごしやすい凶殺方位に「小児殺」があります。前章で説明したように、七歳までの小児は日命星で見て、十八歳までは月命星で見るのが気学の基本です。
しかし、その子どもの日命や月命で見て吉方位であっても、行くと凶作用が起きる方位があります。それが小児殺です。
小児殺の方位を子どもが取ると、病気になったり事故にあうなど、子どもにとって悪い影響がかなり強く出るので、引っ越しやお子さん連れで旅行する場合は注意をしてください。一般には七歳までの子どもに悪影響があるとされていますが、私は十三歳ぐらいまでは気をつけたほうがいいと思います。
ただし、小学校の遠足や修学旅行等の場合、小児殺に限らず、方位を気にして自分の子どもだけ参加させないというのはあきらかに行き過ぎです。
こうした問題については後ほどあらためて触れますが、決して方位がすべてなのではありません。そうすることによってお子さんに与える影響を多方面から考えることが必要でしょう。
なお、小児殺は月盤上の凶殺方位です。小児殺を調べるのに、年盤、日盤は関係ありません。また、子どもの生年月日にも関係なく、一定の法則に基づき毎月、小児殺の方位は変わります。
お子さんのいる家庭では必ず月盤をチェックしてください。

※小児殺の方位は表6の通りですが、それに加えて月盤でその星が中央に回座する月は、旅行、移転等の小児殺はありませんが、家の改修や増改築は避けてください。
福をもたらす大吉方位
こうして見ると、ほとんどの方位が何らかの凶殺にひっかかってしまうような印象を受けるかもしれません。しかし、それだけに相生でかつ凶殺にかからない方位は、極めて貴重であり、強いプラスの作用が働く吉方位であることが解ります。
では、実際に吉方位を割り出してみましょう。
例にあげた七赤中宮の気学盤(平成一四年の年盤)では、東が五黄殺、その反対側の西が暗剣殺でした。また、平成一四年は壬午年ですから、歳破は午の方位である南の反対側にあたる北ということになります。
ここまでは、すべての方に共通の凶方位で、だいたいの気学暦には書いてあります。巻末の暦で「ア」というのが暗剣殺、「破」というのが歳破です。なお、七赤中宮の場合は南北の定位対冲は発生しません。
次に本命殺と本命的殺を見ます。二黒土星の人の場合、本命星が離宮に回座していますから、南が本命殺、北が本命的殺でした。
したがって、二黒土星の人の場合、東、西、南、北の四方位が凶殺ということになり、年盤を見る場合はこれを避けなければなりません。
では、残りの東北、東南、西南西北はすべて大丈夫でしょうか。今度は相生と相起が問題になります。この年盤では、東北に一白水星、東南に六白金星、西南に四緑木星、西北に八白土星が回座しています。
二黒土星の人の場合、「土剋水」で一白水星は殺気に当たり、また「木剋土」で四緑木星は死気となります。ですから、東北と西南は相剋の凶方位です。
これに対して六白金星は「土生金」で退気、八白土星は同じ土星同士で兄弟星(比和)ですから、ともに相生です。したがって、この年盤における二黒土星の人の吉方位は、東南と西北ということになります。
次に、同じ要領で月盤を見ていきます。この場合は、歳破は関係なくなりますが、月破のチェックを忘れないようにしてください。


第三章 100倍開運する吉方旅行の楽しみ方
素晴らしき吉方旅行
プラスのエネルギーで運の流れを変える
この章では、いよいよ吉方位で開運する具体的なノウハウを紹介していくことにしましょう。
前章では、八大凶殺の恐ろしさについて強調しましたが、それだけ方位には大きなエネルギーが働いているのです。凶方位には運命を狂わすマイナスの作用が働きますが、吉方位には、それを上回る開運効果があります。
方位に働くプラスのエネルギーを「祐気」と言い、吉方旅行などでこのエネルギーを積極的に取り入れることを「祐気取り」と言います。
祐気取りをすると、自分の中にあるプラスの面がどんどん引き出されてきます。そして、今まで知らずに犯してき凶方位の作用を相殺し、運命を軌道修正していくことができるわけです。
前章までに概略を説明したように、各方位にはそれぞれ違うエネルギーが働いています。ですから細かくいえば、同じ五黄殺でも北の五黄殺と南の五黄殺では、凶作用のあらわれ方が違うのです。
同様に吉方位と言っても、いつどの方位を取るかでその作用は異なります。また、自分の本命星のエネルギーとの相関もありますから、そのあらわれ方は必ずしも一様ではありません。
ここが気学の面白さであり、また奥深さです。
各方位にどの九星が回座しているときに行くと、どのような現象が起こりやすいかということを次に解説していきます。
回座星別・各方位の祐気効果
★北
一白水星の定位である北は、対人関係に強い影響を及ぼします。
吉方位で用いればよい人脈が広がりますが、逆に凶方位のときに行くと対人関係のトラブルに巻き込まれますから注意してください。また、北には思考力を高める効果もあります。
★祐気効果
〈北の一白水星〉
隠れた喜び、新しい交際、地位・人気の上昇、思考力のアップ
〈北の二黒土星〉
部下運子供運、交際の広がり、ヤル気・勤労意欲
〈北の三碧木星〉
サイドビジネス、斬新なアイデア、交際の広がり、部下の協力
〈北の四緑木星〉商売繁盛、遠方の人との交際、恋愛・結婚、信用
〈北の五黄土星〉
五黄殺のため吉方とならない
〈北の六白金星〉
暗剣殺のため吉方とならない
〈北の七赤金星〉
隠れた喜び、金運、実利と人気、交友の喜び
〈北の八白土星〉
隠れた友人、陰の援助者、サイドビジネスで増収
〈北の九紫火星〉
定位対冲のため吉方とならない
★東北
東北は八白土星の定位で、変化をあらわします。吉方位のときに行けば、よい変化があらわれ、凶方位で行くと悪い変化です。現在の状況から脱皮したいときにうまく使えば、非常に大きな効果が期待できるでしょう。
★祐気効果
〈東北の一白水星〉
親戚知人の厚遇、就職・転業、結婚の好機、相続・後継者
〈東北の二黒土星〉
暗剣殺のため吉方とならない
〈東北の三碧木星〉
改革・改造で吉、不動産運、起死回生
〈東北の四緑木星〉
遠方の親戚・知人の助力、良縁、起死回生、思いがけない幸運
〈東北の五黄土星〉
五黄殺のため吉方とならない
〈東北の六白金星〉
後援者、財産運、才能の発揮、起死回生
〈東北の七赤金星〉
親戚・知人の金銭的援助、家庭の平和
〈東北の八白土星〉
改革・革新で吉、財産運、不動産運
〈東北の九紫火星〉
刷新・改善で好転、栄転、良縁、新築・増改築、不動産運
★東
太陽がのぼる方位である東は三碧木星の定位で、若々しいエネルギーにあふれています。吉方位のときに行けば目的達成のための活力が生まれます。ただし、そのためにはもちろん努力が必要。東には多忙になる働きもあります。凶方位のときに行けば、やたら忙しいだけで実らぬ努力を続けることになります。
★祐気効果
〈東の一白水星〉
暗剣殺のため吉方とならない
〈東の二黒土星〉
部下運、目的達成、人気の上昇、縁談・商談、後援者
〈東の三碧木星〉
目的達成、雄弁、リーダーシップ、実績や才能や善行が認められる
〈東の四緑木星〉
目的達成、新規ごとの進展、商売繁盛、縁談、後援者
〈東の五黄土星
五黄殺のため吉方とならない
〈東の六白金星〉
地位向上、事業商売の発展、目上の引き立て、多忙、新しい援助者
〈東の七赤金星〉
恋愛・縁談、金融事情の好転
〈東の八白土星〉
現状打破で発展、地位向上、独力で発展
〈東の九紫火星〉
発明・発見の栄誉、才能が認められる、活力の増加
★東南
四緑木星の定位である東南は、交際、信用、縁談などあらゆる縁をつかさどります。吉方位で行けば、よい縁ができ、凶方位で行けば、よい縁が切れて悪い縁ができる。そして、悪しき評判が広まります。
★祐気効果
〈東南の一白水星〉
縁談・結婚、遠方の人との親交、信用、思いがけない幸運
〈東南の二黒土星〉
就職、縁談、商売繁盛、不動産運、年配の婦人の助力
〈東南の三碧木星〉
暗剣殺のため吉方とならない
〈東南の四緑木星〉
縁談、就職、信用、業績アップ、遠方の取引、計画希望の達成
〈東南の五黄土星〉
五黄殺のため吉方とならない
〈東南の六白金星〉
縁談が整う、商売繁盛、有力者との交際で信用が増す
〈東南の七赤金星〉
飲食の接待、商談の成功、縁談の喜び、就職
〈東南の八白土星〉
親戚縁者の助力、就職・縁談が整う、仕事運、金運
〈東南の九紫火星〉
遠方との取引、事業商売の進展、良縁、信用・名声の獲得
★南
九紫火星の定位である南へ吉方位で行くとインスピレーションの働きが高まります。直感が冴えて新しい発見をしたり、ものごとの本質が見極められるようになるわけです。ただ、その結果、いさかいも起こしやすいので凶方位には注意してください。
★祐気効果
〈南の一白水星〉※定位対冲のため吉方とならない
〈南の二黒土星〉学問芸術での栄誉、不動産・株式での利益、商談・縁談が整う
〈南の三碧木星〉
発明・発見、積極性が出る、新規事業、才能を認められる
〈南の四緑木星〉
暗剣殺のため吉方とならない
〈南の五黄土星〉
五黄殺のため吉方とならない
〈南の六白金星〉
発明・発見、政治的進出、自作の評価、投機での財
<南の七赤金星〉 芸術・学問での成功、交際の拡大、投機での儲け、目先が効く <南の八白土星〉 地位・名誉、廃物利用で成功 〈南の九紫火星〉 頭脳明晰、昇進・名誉、研究の成果、先見の明
★西南
★祐気効果
二黒土星の定位である西南は、コツコツと努力をすることによって人に認められるという働きがあり、営業等にいい方位です。逆に凶方位で使うと家庭、仕事、すべての面で安定がそこなわれます。
〈西南の一白水星>独立開業、後援者、健康運(胃腸が丈夫になる)
〈西南の二黒土星〉
勤勉・努力、目上の引き立て、就職、健康運、子宝
〈西南の三碧木星〉
温故知新、営業の繁栄、人気上昇、他人の援助で成功
〈西南の四緑木星〉営業成績の向上、仕事の活躍、縁談、
〈西南の五黄土星〉
五黄殺のため吉方とならない
〈西南の六白金星〉
営業の進展、不動産の利益、人材・協力者、目上の引き立て
<西南の七赤金星>営業の発展、不動産の利益、金融、家庭の平和
<西南の八白土星〉 暗剣殺のため吉方とならない 〈西南の九紫火星〉 温故知新、会社や組織での成功、芸術・芸能関係の評価、投資の利益
★西
喜びの星とされる七赤金星の定位である西は、祐気取りをされる方が最も多い方位です。恋愛・結婚、そして金運と、現実的な喜びが舞い込んできます。ただし、凶方位で取れば、遊興にふけり散財します。
★祐気効果
〈西の一白水星〉
金運、恋愛・縁談の喜び、酒色の喜び
〈西の二黒土星〉
不動産・金融、結婚、旧交の復活、地味な努力の評価
〈西の三碧木星〉
雄弁になる、金融の喜び、恋愛・結婚の喜び
〈西の四緑木星〉
金銭の喜び、恋愛・結婚の喜び、信用獲得、芸術・芸能関係の評価
〈西の五黄土星〉
五黄殺のため吉方とならない
<西の六白金星〉 金融状態の好転、交際の活性化、恋愛の進展、不動産による蓄財 〈西の七赤金星〉 金銭・飲食の喜び、良縁、有終の美を収めて安定、健康運 〈西の八白土星〉 親戚縁者の助力で金銭の喜び、事業の発展、家庭の喜び 〈西の九紫火星〉 暗剣殺のため吉方とならない
★西北
六白金星の定位である西北は、大きな成功を望む方に是非行っていただきたい方位です。吉方位で行けば、実力を認められ、目上の人の引き立てを受けることができます。
★祐気効果
〈西北の一白水星〉
新しい後援者、政財界にコネ、目上の引き立て、昇進・栄転
〈西北の二黒土星〉
新規大事業、公事の栄誉、会社や他人への貢献による信用、子宝<西北の三碧木星〉新規の国家的大事業、強力な後援者、株で利益、一大転機
〈西北の四緑木星〉
目上の引き立て、投機の利益、健康運
〈西北の五黄土星〉
五黄殺のため吉方とならないの手
<西北の六白金星〉
心身ともに充実し大活躍、物資・資金の援助、名誉・地位の向上
〈西北の七赤金星〉
暗剣殺のため吉方とならない
〈西北の八白土星〉
目上の引き立て、財運・不動産の利益、地位向上、新企画
〈西北の九紫火星〉
目上の引き立て、名声、株で利益、良縁
東南の六白で商売繁盛プラス結婚の証
そうは言っても、祐気を取ることにそんな効果があるなんて、にわかには信じられないかもしれません。ここで、吉方位で素晴らしい効果を得た実例を幾つか紹介しましょう。
まずは、平成五年三月にニュージーランドに一週間、吉方旅行に行ったY・Sさん。ニュージーランドは日本から見ると東南の方位ですが、平成五年の三月は、年盤月盤ともに六白金星が回座しました。
Y・Sさんは自営でパン屋さんを経営されているのですが、旅行から帰って四ヶ月目あたりから急に店が忙しくなり、評判も良くなって、なんと売上げが一・五倍になったのです。そして、七ヶ月目あたりからさらに売上げが上昇し、ついには人手が足りないほどになりました。
まさに、東南六白の効果である「商売繁盛」が、そのままにあらわれたわけです。
その年の暮れ、Y・Sさんは、それまであまり意識していなかった女性に対して、ふとしたことから恋愛感情を持つようになり、お付き合いをはじめました。
鑑定をした私の弟子は「仕事が忙しくなり収入がどんどん上がるが、そんな忙しい中にも恋人ができ、結婚がまとまる」と言ったとのことですが、その言葉のとおり、平成七年十二月にY・Sさんはその女性にプロポーズして快い承諾を得て、めでたくゴールインの運びになったのです。これも東南六白の祐気効果が見事にあらわれています。
組み合わせ自在の開運効果
今度はフリーで芸術関係の仕事をしているJ・Kさん。平成九年八月に、やはり東南の祐気を取りました。年盤で二黒、月盤で七赤の吉方位です。
その結果、まずその月のうちに雑誌の取材を受け、八月、九月の売上げは、それまでの約三倍になりました。さらに四ヵ月目、雑誌を見た人から問い合わせや注文が殺到。また別の雑誌から取材の申し込みがあったそうです。
そして、七ヶ月目、同様の効果があらわれたということです。
同じくフリーで、こちらはライターをしているM・Sさん。平成十年十一月に奥さんと一緒に年盤月盤で七赤金星の北に二泊の旅行に行きました。M・Sさんは一白水星、奥さんは八白土星ですから、ともに吉方位に当たります。
旅行から帰ってきた翌日、まずM・Sさんに証が現れました。それまでまったく取引のなかった大手の出版社から、いきなり原稿の依頼を受けたのです。
雑誌に書いた記事が編集者の目にとまったとのこと。ただし、仕事の内容はゴーストライターで、北の定位である一白水星の「隠れる」という象意がピッタリ出ています。
そこから仕事がだんだんと増えていって、経済的にも楽になり、それまで今一つしっくり行っていなかった奥さんとの関係も改善されていったということです。
このように、祐気効果の現れ方はさまざまですが、勉強を進めていくと、いろいろ組み合わせて方位のエネルギーを存分に活用することができるようになります。
しかし、使い方を間違えると、逆に激しい凶作用があらわれる場合がありますから、まずはなによりも、しっかりと基本を身につけることが大切です。
